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TZR250 2XT 点火マップ調査(^^)/

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TZRが乗れるようになったんで、色々とテストやってます(^^)v

今まではSP-TDC作ってばっかりで、なかなか実体験できなかったんですが
気合入れて仕上げたTZRなので、思いっきり走ってます♪

イメージ 1


まずはノーマルCDIとの比較実験をやってます。
そのために用意した秘密兵器が、V140改のデータロガーです。

イメージ 2


ノーマルとの比較なんでカウル内には ノーマルCDI、V140本体、YPVSコントロールユニット、データロガーと満載です。

シート下でノーマルCDIとV140を繋ぎ変えられるようにしました。

イメージ 3


繋ぎ変えてるのは、今回から初登場の紙ヒコーキ。新メンバーのヨッシィです(^^)b
電気関係の工場にいたので、ハンダ付けはお手の物です。
さらに普通二輪も持ってるんでテストライダーもできますよ♪

今までおれひとりの感想で、いまいち説得力なかったけど、今回からは二人で走って検証してるし
データロガーも作ったから だいぶ信憑性が出てきますね。

データは、シートに貼り付けたタブレットで採取するんで、タブレットの容量が許す限りとれます。
ロガー本体との接続は、もちろんBluetoothです。
イメージ 10


ということで、まずはノーマルCDIの点火マップのデータをとってみました。
2stの点火マップはイメージ的に語られることが多くて、実際どうなってるのかってなかなかわかりませんでした。
そこで、データロガーで実際の点火タイミングを計測してみました。

TZR 2XTの点火タイミングは、マニュアルではこうなってます。

イメージ 4


実線が2XTで、点線が1KT。
2000rpm以下は2XTのほうが進角にふってあるけど、それ以上は概ね遅角になってますね。
しかも直線でおおざっぱな点火マップしか載ってません。

んで、実際に走行してデータロガーで採取した点火マップがこれでした。

イメージ 5


マニュアル通り w(( ̄ ̄0 ̄ ̄))wワオッ!!
一直線のマップでした。
回転数に比例して変化させてるようです。
88年頃のマイコンではこれが限界だったんでしょうね。

2000rpmでBTDC19°くらい、3500rpmで最大進角のBTDC22°、その後徐々に遅角させて
9500rpmでBTDC15.6°、10400rpmでBTDC5.7°となってました。

3000rpm以下だと点火タイミングが安定していませんね。
この領域はタイミングを安定させるのが難しいので、昔のマイコンでは安定させるだけのプログラムは
書けなかったんでしょうね。

あと8000rpm手前で少し乱れがあります。
これはCDIユニットの劣化なのか・・・ なんなんでしょうね。

次に、V140にノーマルと同じ点火マップを入れて同じように計測してみました。
現場でちょちょっとマップを入れたので、若干数値が違っちゃってます。

イメージ 6


全体にバラつきが減ってるのがおわかりでしょうか。
特にノーマルではバラツキが大きかった3000rpm以下では、ほとんどバラつきは消えてます。
アイドリングから走りだしのところが、ノーマルだと2st特有のパランパランって感じなのが
V140だとボーって感じの連続音になって乗りやすくなりました。
そこから上は同じマップなので大差ないけど、フルトラ点火には変わってるんでトルク感が増した気はします。

試しにちょっとマップをいじってみました。

イメージ 7


ノーマルCDIと違って丸みを帯びた滑らかなマップにしてみました。
これが30年近い時を経たマイコン性能の違いですね。
ここまでマップを変えると、乗り味は全く別のバイクのようです。

相変わらず変化が体感では面白くないので、データロガーで簡易パワーチェックもできるようにしてみました。
が、ちょっとプログラムを失敗してうまくとれなかった orz

でもまぁ、パワーカーブらしきものはとれましたよ。
ノーマルCDIの状態です。

イメージ 8


プログラム間違ってるし、空気抵抗の計算もまだ正確じゃないので馬力の数値は全くあてにはなってませんが
マニュアルに載ってるのと似たようなパワーカーブにはなってますね。

あ、そうそう、YPVSのマップもとってみました。
これはマニュアルにも記載はなかったんで、実際どうなってるのか見たかったんですよね。

イメージ 9


5500rpmで開き始めて、10000rpmで全開になってるようです。
8000rpmあたりで全開になってるのかなぁと思ってましたが、ずいぶん緩やかに開けていってるんですね。
これも直線になってるのは当時のマイコンの都合だと思うので、カーブを付けてみたら面白いかもしれませんね。

パワーチェックがプログラムミスで取れなかったのが残念ですが、データロガーはまずまず活躍してくれました♪
初版としてはまずまずですね(^^)

また晴れの日があったらやってみたいと思います。

TZR250 2XT パワーカーブ比較

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先日、プログラムをミスって取れなかったパワーカーブをとってみました(^^)/

今度は馬力の数値もそこそこ信憑性のある値だと思います。
ただ新潟はもう天気が悪く、ベストセッティングを出す時間がなくて、ほぼあてずっぽマップだったのが残念 orz

それでも、点火システムだけでパワーも変わるんだってことがわかってもらえればと思います(^^)

車体は、ほぼノーマルのTZR250 2XT。
ヘッドガスケットだけ1KTのものに変えてあるので、圧縮比は若干上がってると思います。
その他は完全ノーマルで、チャンバーも変えてません。

CDIユニットも2XTのノーマルのものです。

そこから、ノーマルCDIユニットを外しSP-TDC V140に交換、イグニッションコイルは2コードのフルトラ用に
交換しました。
イグニッションコイルはカワサキ4気筒用の純正品で、ごく一般的なものです。

で、パワーカーブの比較がこちら。
赤=SP-TDC V140  青=ノーマル です。

イメージ 1


思ったほど違わないなぁ( ̄。 ̄)  てのが正直なとこです(笑
あんなに体感できても、パワーカーブにはそんなに差があるようには見えないですね。

体感と合わせて細かく説明しますと、2000rpm~5000rpmまでは赤のV140のグラフがかすかに上にあります。
グラフでは誤差にしか見えないんだけど、乗ってみるとスムーズに回転上昇するしトルクも一回り太いように
感じます。
前回の記事のように3000rpmではノーマルのほうが点火タイミングにバラつきがあって、V140にはバラつきがありません。
パワー的にはそれほど変わりないものの、点火タイミングの安定度が体感に出ているようです。

5000rpm~7000rpmは、ノーマルのほうが良くなってます。
これはV140の点火マップがあてずっぽで進角させすぎだったようです。
ここはちょうどパワーバンドに入るとこで、来るぞ!来るぞ!って構えてるとこなので、体感的には違いは
よくわかりません。
明らかにV140のほうがパワー不足のはずなのに、それほど谷があるようには感じませんでした。

7000rpmから上は、体感的にはV140のほうが圧倒的パワーなんだけど、グラフではそうでもないですね。
グラフ上では8300rpmあたりで3PSほどのアップです。
9000rpm前後ではノーマル、9500rpm以上ではV140のほうが上になってます。

このあたりは点火タイミングがすごくシビアになってくるので、あてずっぽではこんなもんでしょう。

ちょっと気になったのが、ノーマルがちょうど35PSあたりでカットしてるようなカーブになってること。
点火タイミングのログをとったとき、バラつきが出たあたりです。

イメージ 2


これがCDIユニットの劣化なのかメーカー側の規制なのかは調べようがないですが、
点火タイミングの変更だけで後軸出力で3PSもアップしてます。

最高回転数もマップ変更で300rpmほど伸びていて、これも体感と合ってます。

パワーカーブの比較では、各回転での最大パワーなのでこれしか差が出ませんでしたが
変化はそれだけではないです。

一例をあげると、7000rpm以下は進角させすぎでパワーカーブ的には落ちていました。
ところが、空ぶかしのレスポンスは格段に上がってます。
ノーマルだとアクセルについてくる感じだけど、V140だとアクセルより回転が先にいくような感じ。
なので、シフトダウン時に回転を合わせるのがすこぶる気持ちよくなってました。

空ぶかしのレスポンスが良すぎて失敗した動画がこちら。


ノーマルからV140に変えた直後で、フル加速しようと思ってポンとアクセルをあおって半クラ失敗。
ノーマルのつもりであおったら、6000rpmくらいでクラッチつなぐつもりが最大パワーの8500rpmまで
上がっちゃって、空が見えてビビったところです(笑

このことからも、やっぱり低負荷のときと高負荷の点火タイミングは違うわけで、
今は回転数だけの2Dマップで実験してますが、3Dマップにしたらどうなるか・・・ ワクワクします(^^)b

ですが、これ以上パワーが上がっちゃうと、おれのビビリミッターが効いてしまって実験できません(爆
サーキットでもいかなきゃ測りようがないですね。

今年のたんぼ

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今頃だけど、田植えから稲刈りまでの4カ月を、1分の動画にまとめてみました(^^)

毎日たんぼ見てると変化がよくわかんないんですよね。

肥料をやりすぎるとどうなるとか、溝切りするつどうとか、いろいろあるんだけど
本当にそうなるのかが、毎日みてるとよくわかんない。

動画にしたらなんかわかるかと思ってやってみました。

本当は定点観測したかったけど、そんな余裕もなく、毎朝デジカメで撮ったんで位置がブレブレですけど
面白かったです(笑

今年の仕事納めはCNCフライス

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今年もあと少しですね。
今年の仕事納めは、念願だったフライス盤のCNC化をやってます ( ̄∀ ̄*)イヒッ

イメージ 1


ベースのフライス盤は、XJ9512っていうヤフオクによく出てる安いフライス盤です。
そのままでは使い物にならなくて、ベルトドライブ化やら調整やらやって今にいたってます。

そこにこれまた安いステッピングモーター&制御ユニットでCNC化してるとこです。
制御ユニットは随分前に買ってあったんですけど、なかなか時間が取れなくて今になっちゃいました。

このフライスはZ軸が台形ネジじゃないので、このままではステッピングモーターがつけられません。

イメージ 2


なので、手動フライスの状態で比較的簡単なX軸Y軸の改造パーツを作りました。
先にX軸Y軸だけCNC化して、それでZ軸用のパーツを作ろうという魂胆です(^^)b

X軸Y軸の台形ネジは、日本製の3mmピッチの台形ネジに交換しました。
ボールネジでも良かったんだけど、例によって安く仕上げたかったので(笑


んで、X軸がこれ。

イメージ 3


Y軸は、なんと もともとがベアリング無しだったんでベアリング支持に変更しました。

イメージ 4


中華クオリティにジャパンクオリティを追加するのはなにかと大変で、遊びだらけのところに
ほとんど遊びがないパーツをつけると、いたるところにしわ寄せが(^_^;)

XY軸だけCNC化したところで、Z軸のパーツを作ります。

イメージ 5


10mmのエンドミルで35mmの穴を掘るっていう、手動では不可能な加工ですね。
このために先にXY軸だけCNC化しました(^^)b

そこそこの精度で削れたので、あちこち調整していけば100分台の精度は出せそうですよ。

制御基板も超お安いものだけど、

イメージ 6


このくらいの回路なら うちでも作れそうなので、壊れたところで安心です(^^)

というところで今年はおしまい。
来年はZ軸の改造からですね。

あとは軽く大掃除して本年のお仕事は終了です。

昨年よりはだいぶ仕事も追いついてきましたが、それでもまだまだ納期遅れが全て解消するには至りませんでした。
お待ちいただいてる方々には本当に感謝しております。

今年も1年、いろいろとありがとうございました。

来年もよろしくお願いします(^^)/

CNCフライス完成 (*^^)v

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もう2月になってしまいました(笑

さて、昨年の暮れからやってたCNCフライスがようやく完成しました(≧▽≦)

イメージ 1

Z軸はヘッド背後のセンターに新設しました。
これも安上がりの台形ネジです。

イメージ 2


ステッピングモーターはX軸、Y軸と同じもので、こんなちっちゃいモーターで重たいヘッドが上がるのか
心配でしたが、なんのストレスもなく上下してくれました♪

で、最初はなにを掘ろうかと思いましたが、フツーに文字掘ってみました( ̄▽ ̄)
なんのヒネリもないですね(笑

まず、パソコンで3DCAD、CAMを使って図を書きます。

イメージ 3


そんでCNCフライスで削ると、パソコン画面と同じものが出てきます( ̄▽ ̄)

イメージ 4


すんげーです!
初めてやると、やっぱ感動しますね(^^♪

こちらが切削の様子です。


けっこう時間はかかるけど、ず~っと見ちゃいますね(笑

これでSP-TDCの作業も飛躍的に進みます♪

やったぁ! (/・ω・)/

ガンマちゃん 全開 w(( ̄ ̄0 ̄ ̄))w

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先日のRG500γですが、早速装着したとのご報告を頂きました\(^o^)/

バリバリのレーサーです。
イメージ 1

どこがノーマルなのか、さっぱりわかりません(笑

さすがレーサー、SP-TDCはこんなところに装着するんですね。
イメージ 2

先日お借りしたエンジンは、クランク位相ズレをおこしてましたが、あれはテスト計測用で
この画像のガンマエンジンは別のものなので問題なしです。

ただ、ピックアップ信号はノーマルの状態で、クランクの切欠きをピックアップコイルで拾うタイプです。

ピックアップ信号がノーマルの状態では、未だに実働確認がとれていません。
かれこれ5年くらいになるでしょうか(^_^;)

お借りしたエンジンから計測して、SP-TDCのプログラムを合わせてお送りしました。
当初はRZ~TZR用のSP-TDCをお送りしていて、ガンマのピックアップ信号でも
調整範囲内だったはずの状態でした。
ただ、調整範囲のギリギリのところだったので、今回はガンマ用に合わせて出荷しました。

そんで、装着して初始動の動画も送って頂きましたよ♪


最初の4発のキックはガソリンまわしてるんでしょうね。
スイッチON後、キック一発始動ですね♪

直接聞いてはいないですが、動画からするとかなり良い感じの吹け上がりなんじゃないでしょうか(#^.^#)

苦節5年・・・ やっとガンマが動いた (ToT)/~~~

もっと早く現物エンジンさえ見れたら・・・ とも思いますが、なかなか見れるもんじゃないので仕方ないですね。

今回は、貴重なエンジン見せて頂いてありがとうございました。

よかったε=( ̄。 ̄;)ホッ

RG500ガンマ シフター機能

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ブログ書かなきゃと思いつつも、忙しさにかまけて気付けば3カ月放置でした ( ̄▽ ̄)

ブログ上では前回記事に引き続きのガンマになっちゃってますね(笑

あれからRG500ガンマは絶好調のようで、色んな情報を送って頂いてます。
ありがとうございますm(__)m

今回はガンマ用SP-TDCのオプション機能のシフター機能です。

クイックシフター? オートシフター? これまた色んな呼び名があるし、解釈も人それぞれで
困ったもんですが(笑 要するにクラッチを握らずシフトアップするような機能のことです。
そこらへんの細かいツッコミなしでお願いします(^^)/

このクイックシフターを実現するには、シフトセンサーと点火をカットするコントロールユニットが必要で
普通はそれらがセットになったもののことです。
SP-TDCのクイックシフター機能は、シフトセンサー等のハード部分は含んでなくて、コントロールユニットに相当する
機能がSP-TDC内部のプログラムに組み込んであります。

ということなので、セッティングはもちろんタブレット・スマホから行います。

イメージ 1



シフトスイッチがONになったときの動作を、1/1000秒単位で設定します。

シフトセンサーはお客さん側で用意してもらって、↓こうなってます。
イメージ 2


なにかのスイッチを流用加工したのかな!?

シフト操作したときに車体アースに落ちればいいだけなので、確かになんのスイッチでもOKです。
これでシフト操作したときにSP-TDCが点火カットして、クラッチ操作なしでシフトアップできるわけです。

と、こういうことなんですが、実際にどんなふうに動作するのかは、バイク関連設備のない紙ヒコーキでは
お見せできない(>_<)

今回は、お客さんがシャシダイ上でテストした動画を送ってくれました♪


ほ~ こんなふうになるんだぁ♪ 
クラッチもスロットルも操作しないでシフトアップしてますね。
こりゃ便利ですね(^^)

今どきのレースには必須なんでしょうね。

相変わらず、お客さんのご要望で作ってはいるものの、現物は見たことがない紙ヒコーキです(笑

テストマシン完成♪

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今までSP-TDCのテストには、結構ボロボロの車体を使ってました。
それはそれで、最悪の状態の車体でも動くかってテストにはなるんで悪くはなかったんですが・・・

劣悪環境で動くことも大事だけど、やっぱ製品作ってるんだから最高性能が出せるかってことも大事ですよね。

そういう意味では、ボロボロの車体でテストしてたんでは最低限動くってことにしかならないんじゃないか!?
てことで、いよいよ紙ヒコーキでもノーマルのバリッ!としたテストマシンを用意することにしました(^^)

仕事のかたわらで整備・レストアしてたんでかなり時間かかりましたが、ようやく納得できる1台が
仕上がりましたよ(^^)/

紙ヒコーキのテストマシン1号はこれにしました。
イメージ 1


以前からちょこっと登場していたTZR250 2XT です。
ボロじゃん( ̄▽ ̄) とお思いでしょうが、大丈夫です、これbeforeです(^^)b

これをまずは完調なノーマルにすべく頑張りまして、afterがこちら♪
イメージ 2


みてくれはもちろんですが、エンジン、足回りもテストに耐えられるようキッチリやりましたよ(^^)/

細部もこのとおり♪

before
イメージ 3

after
イメージ 4

before
イメージ 5

after
イメージ 6

エンジンは黒くしたから1KTに見えますが、中身は2XTのノーマルです。
ちょっと違うのは、2XTのヘッドガスケットは3枚重ねだったんだけど、もう廃盤で1KTのヘッドガスケットに
したので1枚になってます。
なので0.4mmほどガスケットが薄くなって圧縮比が上がってます。
これは当時、2XTの定番カスタム・・・ っていうかレースに出るときはそうしていたらしいですね。

先日、テスト走行してみましたが、これでノーマルなのかってくらい速いですね。
それなのに低回転域はとっても実用的で楽チン♪ YPVSの恩恵です。

しばらくはノーマルのまま色んなデータ採りをしようと思ってます。
その後はSP-TDCを装着して比較実験に活躍してもらいます。

ということで、まずは2stから力を入れていこうかと思ってます(^^)b


TZR250 2XT 点火マップ調査(^^)/

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TZRが乗れるようになったんで、色々とテストやってます(^^)v

今まではSP-TDC作ってばっかりで、なかなか実体験できなかったんですが
気合入れて仕上げたTZRなので、思いっきり走ってます♪

イメージ 1


まずはノーマルCDIとの比較実験をやってます。
そのために用意した秘密兵器が、V140改のデータロガーです。

イメージ 2


ノーマルとの比較なんでカウル内には ノーマルCDI、V140本体、YPVSコントロールユニット、データロガーと満載です。

シート下でノーマルCDIとV140を繋ぎ変えられるようにしました。

イメージ 3


繋ぎ変えてるのは、今回から初登場の紙ヒコーキ。新メンバーのヨッシィです(^^)b
電気関係の工場にいたので、ハンダ付けはお手の物です。
さらに普通二輪も持ってるんでテストライダーもできますよ♪

今までおれひとりの感想で、いまいち説得力なかったけど、今回からは二人で走って検証してるし
データロガーも作ったから だいぶ信憑性が出てきますね。

データは、シートに貼り付けたタブレットで採取するんで、タブレットの容量が許す限りとれます。
ロガー本体との接続は、もちろんBluetoothです。
イメージ 10


ということで、まずはノーマルCDIの点火マップのデータをとってみました。
2stの点火マップはイメージ的に語られることが多くて、実際どうなってるのかってなかなかわかりませんでした。
そこで、データロガーで実際の点火タイミングを計測してみました。

TZR 2XTの点火タイミングは、マニュアルではこうなってます。

イメージ 4


実線が2XTで、点線が1KT。
2000rpm以下は2XTのほうが進角にふってあるけど、それ以上は概ね遅角になってますね。
しかも直線でおおざっぱな点火マップしか載ってません。

んで、実際に走行してデータロガーで採取した点火マップがこれでした。

イメージ 5


マニュアル通り w(( ̄ ̄0 ̄ ̄))wワオッ!!
一直線のマップでした。
回転数に比例して変化させてるようです。
88年頃のマイコンではこれが限界だったんでしょうね。

2000rpmでBTDC19°くらい、3500rpmで最大進角のBTDC22°、その後徐々に遅角させて
9500rpmでBTDC15.6°、10400rpmでBTDC5.7°となってました。

3000rpm以下だと点火タイミングが安定していませんね。
この領域はタイミングを安定させるのが難しいので、昔のマイコンでは安定させるだけのプログラムは
書けなかったんでしょうね。

あと8000rpm手前で少し乱れがあります。
これはCDIユニットの劣化なのか・・・ なんなんでしょうね。

次に、V140にノーマルと同じ点火マップを入れて同じように計測してみました。
現場でちょちょっとマップを入れたので、若干数値が違っちゃってます。

イメージ 6


全体にバラつきが減ってるのがおわかりでしょうか。
特にノーマルではバラツキが大きかった3000rpm以下では、ほとんどバラつきは消えてます。
アイドリングから走りだしのところが、ノーマルだと2st特有のパランパランって感じなのが
V140だとボーって感じの連続音になって乗りやすくなりました。
そこから上は同じマップなので大差ないけど、フルトラ点火には変わってるんでトルク感が増した気はします。

試しにちょっとマップをいじってみました。

イメージ 7


ノーマルCDIと違って丸みを帯びた滑らかなマップにしてみました。
これが30年近い時を経たマイコン性能の違いですね。
ここまでマップを変えると、乗り味は全く別のバイクのようです。

相変わらず変化が体感では面白くないので、データロガーで簡易パワーチェックもできるようにしてみました。
が、ちょっとプログラムを失敗してうまくとれなかった orz

でもまぁ、パワーカーブらしきものはとれましたよ。
ノーマルCDIの状態です。

イメージ 8


プログラム間違ってるし、空気抵抗の計算もまだ正確じゃないので馬力の数値は全くあてにはなってませんが
マニュアルに載ってるのと似たようなパワーカーブにはなってますね。

あ、そうそう、YPVSのマップもとってみました。
これはマニュアルにも記載はなかったんで、実際どうなってるのか見たかったんですよね。

イメージ 9


5500rpmで開き始めて、10000rpmで全開になってるようです。
8000rpmあたりで全開になってるのかなぁと思ってましたが、ずいぶん緩やかに開けていってるんですね。
これも直線になってるのは当時のマイコンの都合だと思うので、カーブを付けてみたら面白いかもしれませんね。

パワーチェックがプログラムミスで取れなかったのが残念ですが、データロガーはまずまず活躍してくれました♪
初版としてはまずまずですね(^^)

また晴れの日があったらやってみたいと思います。

TZR250 2XT パワーカーブ比較

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先日、プログラムをミスって取れなかったパワーカーブをとってみました(^^)/

今度は馬力の数値もそこそこ信憑性のある値だと思います。
ただ新潟はもう天気が悪く、ベストセッティングを出す時間がなくて、ほぼあてずっぽマップだったのが残念 orz

それでも、点火システムだけでパワーも変わるんだってことがわかってもらえればと思います(^^)

車体は、ほぼノーマルのTZR250 2XT。
ヘッドガスケットだけ1KTのものに変えてあるので、圧縮比は若干上がってると思います。
その他は完全ノーマルで、チャンバーも変えてません。

CDIユニットも2XTのノーマルのものです。

そこから、ノーマルCDIユニットを外しSP-TDC V140に交換、イグニッションコイルは2コードのフルトラ用に
交換しました。
イグニッションコイルはカワサキ4気筒用の純正品で、ごく一般的なものです。

で、パワーカーブの比較がこちら。
赤=SP-TDC V140  青=ノーマル です。

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思ったほど違わないなぁ( ̄。 ̄)  てのが正直なとこです(笑
あんなに体感できても、パワーカーブにはそんなに差があるようには見えないですね。

体感と合わせて細かく説明しますと、2000rpm~5000rpmまでは赤のV140のグラフがかすかに上にあります。
グラフでは誤差にしか見えないんだけど、乗ってみるとスムーズに回転上昇するしトルクも一回り太いように
感じます。
前回の記事のように3000rpmではノーマルのほうが点火タイミングにバラつきがあって、V140にはバラつきがありません。
パワー的にはそれほど変わりないものの、点火タイミングの安定度が体感に出ているようです。

5000rpm~7000rpmは、ノーマルのほうが良くなってます。
これはV140の点火マップがあてずっぽで進角させすぎだったようです。
ここはちょうどパワーバンドに入るとこで、来るぞ!来るぞ!って構えてるとこなので、体感的には違いは
よくわかりません。
明らかにV140のほうがパワー不足のはずなのに、それほど谷があるようには感じませんでした。

7000rpmから上は、体感的にはV140のほうが圧倒的パワーなんだけど、グラフではそうでもないですね。
グラフ上では8300rpmあたりで3PSほどのアップです。
9000rpm前後ではノーマル、9500rpm以上ではV140のほうが上になってます。

このあたりは点火タイミングがすごくシビアになってくるので、あてずっぽではこんなもんでしょう。

ちょっと気になったのが、ノーマルがちょうど35PSあたりでカットしてるようなカーブになってること。
点火タイミングのログをとったとき、バラつきが出たあたりです。

イメージ 2


これがCDIユニットの劣化なのかメーカー側の規制なのかは調べようがないですが、
点火タイミングの変更だけで後軸出力で3PSもアップしてます。

最高回転数もマップ変更で300rpmほど伸びていて、これも体感と合ってます。

パワーカーブの比較では、各回転での最大パワーなのでこれしか差が出ませんでしたが
変化はそれだけではないです。

一例をあげると、7000rpm以下は進角させすぎでパワーカーブ的には落ちていました。
ところが、空ぶかしのレスポンスは格段に上がってます。
ノーマルだとアクセルについてくる感じだけど、V140だとアクセルより回転が先にいくような感じ。
なので、シフトダウン時に回転を合わせるのがすこぶる気持ちよくなってました。

空ぶかしのレスポンスが良すぎて失敗した動画がこちら。


ノーマルからV140に変えた直後で、フル加速しようと思ってポンとアクセルをあおって半クラ失敗。
ノーマルのつもりであおったら、6000rpmくらいでクラッチつなぐつもりが最大パワーの8500rpmまで
上がっちゃって、空が見えてビビったところです(笑

このことからも、やっぱり低負荷のときと高負荷の点火タイミングは違うわけで、
今は回転数だけの2Dマップで実験してますが、3Dマップにしたらどうなるか・・・ ワクワクします(^^)b

ですが、これ以上パワーが上がっちゃうと、おれのビビリミッターが効いてしまって実験できません(爆
サーキットでもいかなきゃ測りようがないですね。

今年のたんぼ

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今頃だけど、田植えから稲刈りまでの4カ月を、1分の動画にまとめてみました(^^)

毎日たんぼ見てると変化がよくわかんないんですよね。

肥料をやりすぎるとどうなるとか、溝切りするつどうとか、いろいろあるんだけど
本当にそうなるのかが、毎日みてるとよくわかんない。

動画にしたらなんかわかるかと思ってやってみました。

本当は定点観測したかったけど、そんな余裕もなく、毎朝デジカメで撮ったんで位置がブレブレですけど
面白かったです(笑

今年の仕事納めはCNCフライス

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今年もあと少しですね。
今年の仕事納めは、念願だったフライス盤のCNC化をやってます ( ̄∀ ̄*)イヒッ

イメージ 1


ベースのフライス盤は、XJ9512っていうヤフオクによく出てる安いフライス盤です。
そのままでは使い物にならなくて、ベルトドライブ化やら調整やらやって今にいたってます。

そこにこれまた安いステッピングモーター&制御ユニットでCNC化してるとこです。
制御ユニットは随分前に買ってあったんですけど、なかなか時間が取れなくて今になっちゃいました。

このフライスはZ軸が台形ネジじゃないので、このままではステッピングモーターがつけられません。

イメージ 2


なので、手動フライスの状態で比較的簡単なX軸Y軸の改造パーツを作りました。
先にX軸Y軸だけCNC化して、それでZ軸用のパーツを作ろうという魂胆です(^^)b

X軸Y軸の台形ネジは、日本製の3mmピッチの台形ネジに交換しました。
ボールネジでも良かったんだけど、例によって安く仕上げたかったので(笑


んで、X軸がこれ。

イメージ 3


Y軸は、なんと もともとがベアリング無しだったんでベアリング支持に変更しました。

イメージ 4


中華クオリティにジャパンクオリティを追加するのはなにかと大変で、遊びだらけのところに
ほとんど遊びがないパーツをつけると、いたるところにしわ寄せが(^_^;)

XY軸だけCNC化したところで、Z軸のパーツを作ります。

イメージ 5


10mmのエンドミルで35mmの穴を掘るっていう、手動では不可能な加工ですね。
このために先にXY軸だけCNC化しました(^^)b

そこそこの精度で削れたので、あちこち調整していけば100分台の精度は出せそうですよ。

制御基板も超お安いものだけど、

イメージ 6


このくらいの回路なら うちでも作れそうなので、壊れたところで安心です(^^)

というところで今年はおしまい。
来年はZ軸の改造からですね。

あとは軽く大掃除して本年のお仕事は終了です。

昨年よりはだいぶ仕事も追いついてきましたが、それでもまだまだ納期遅れが全て解消するには至りませんでした。
お待ちいただいてる方々には本当に感謝しております。

今年も1年、いろいろとありがとうございました。

来年もよろしくお願いします(^^)/

CNCフライス完成 (*^^)v

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もう2月になってしまいました(笑

さて、昨年の暮れからやってたCNCフライスがようやく完成しました(≧▽≦)

イメージ 1

Z軸はヘッド背後のセンターに新設しました。
これも安上がりの台形ネジです。

イメージ 2


ステッピングモーターはX軸、Y軸と同じもので、こんなちっちゃいモーターで重たいヘッドが上がるのか
心配でしたが、なんのストレスもなく上下してくれました♪

で、最初はなにを掘ろうかと思いましたが、フツーに文字掘ってみました( ̄▽ ̄)
なんのヒネリもないですね(笑

まず、パソコンで3DCAD、CAMを使って図を書きます。

イメージ 3


そんでCNCフライスで削ると、パソコン画面と同じものが出てきます( ̄▽ ̄)

イメージ 4


すんげーです!
初めてやると、やっぱ感動しますね(^^♪

こちらが切削の様子です。


けっこう時間はかかるけど、ず~っと見ちゃいますね(笑

これでSP-TDCの作業も飛躍的に進みます♪

やったぁ! (/・ω・)/

デスビカバー試作

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さて今回は、CNCフライスを使ったデスビカバーの試作です。
最初から作ろうと思ってたわけじゃないんですが、ちょっと問題がありましていっそやってしまえ!ってことで(笑

デスビ内にピックアップローターを仕込むタイプのSP-TDCを制作してたんですが、
あ、デスビといっても車じゃなくてバイクです。

こんなデスビです。

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ピックアップコイルもついてるから、ローターだけ制作すればOK・・・ と思いきや・・・
このピックアップコイルは2個一体になってるもので、配線は2本しかないから2個のコイルが直列になってるようです。
で、困ったことに2個のコイルの極性が反転してして、2個の鉄心にローターの突起が同時にあたると
双方打消しあっちゃって信号波形がでませんでした orz

となるとピックアップコイルを変えるしかないんだけど・・・

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はみ出てしまう ( ̄▽ ̄)
デスビにピックアップコイル仕込むのはスペース的になかなか難しいんですよね。

どうすっかな~ ってことで、ここはCNCフライスも完成したことだし、いっちょやってみるか!

ということで、CNCフライス完成したばかりだってのに、いきなり3D加工にトライしてみました(^^)/
覚えたばっかのFusion360で3D設計しまして、やってみました3D切削。

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このアルミのかたまりから削るんですけど、CNCになったとはいえ中華フライスなので
限界いっぱいいっぱいです(笑

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一発3D切削なんてできるわけもないので、最初の粗取りは2.5Dでやって、最終で3D切削しました。

で、切削終了したのがこちら♪

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おお~~ ちゃんと3Dになりましたよ♪
こんなの加工屋さんに頼んだらいくらになることか(/ω\)

裏側は刃の跡があっても なかなかそれっぽいのでヨシです。
表面は、中華フライスの剛性不足でこの仕上げで限界でした。

でも、いかにも削り出しって感じで悪くはないんですけどね。

ただ、バイクに付けたときに違和感たっぷりになりそうなので、もうひと仕上げしてみました。

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ん~♪ 上出来です(≧▽≦)

ノーマルのカバーは樹脂製で、似た形状でピックアップ部分をこれ見よがしに出っ張らせてみました。

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んで、デスビに装着するとこんな感じ♪

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けっこうな高級感ですよ(^-^)

3D切削イッパツ目にしては十分な出来になりました。

SP-TDCやってると、どうしても作らなきゃいけないパーツが出てくるんで
そういったものの試作には十分役にたちそうです。

ていうか、自分でアルミのカバー作るなんて、数年前は夢のまた夢だったんですけどね(笑
こんなことも出来るようになったんだなぁ って、感無量な試作でした(^-^)

クラッチカバー彫り込み

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今度はRZ-Rのクラッチカバーです(^^)/

毎度のことですが、どんどんパソコン屋からは離れていくようですが、
これでも3D CAD CAMなので、パソコン屋の範囲なのです(笑

製作のご依頼はこれです。

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RZ-Rのオリジナル クラッチカバーです。
わけあって もう二度と作れない思い入れのあるカバーなんだそうです。

カバーの奥に見えるように、一応illustratorで書いてみましたが、こりゃなかなかキビシイですね。
そもそもフライスじゃなくてレーザーカットのようです。

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文字のエッジがとっても鋭利で、これをフライスで再現するには相当細いエンドミルになっちゃいます。
が、上の画像にも指示があるように、”簡単な堀込で” ってことで、質感・雰囲気が変わっちゃってもいいって
ことでした。

レーザーカットでは抜き文字しかできないので、こんなふうに3枚サンドイッチになってます。

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なかなか考えてあるし、かなり手間のかかったカバーですよね。

簡単な堀込ってオーダーですが、いくらなんでもエンドミル1本で済ますわけにもいかないですよね(笑
10mmのエンドミルからはじまって、一番細いのは1mmのエンドミルまでいきました。

まだまだ勘所がないので、1mmのエンドミルが折れる 折れる (笑

で、やっと完成したのがこちらです(^^)/

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文字の彫り込みなんで2Dですけど、これはこれでツールパスとか難しいもんですね。
問題の音叉マークもそれっぽく♪

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オリジナルとは製法が全く違うので別物ですが、これはこれでカッコいいですね(^^♪

表面はお客さんのほうで仕上げるってことなので、こちらの彫り込み作業は完了です(^^)/

お待たせいたしました。

近況(^^)

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みなさま、お久しぶりでございます(^^)

前回ブログから2カ月もあいてしまいました。
SP-TDCネタにいたっては、もう半年以上も書いてませんね(^-^;

特になんかあったわけでもなく、相変わらずパソコンに、SP-TDCに、田んぼにと
忙しい毎日を過ごしておりました。
SP-TDCのほうは、長年バックオーダーになってたカスタム制作を一台一台やってまして
何度かブログ書こうとは思ったんですが、なんせ全てかなり長期間お待ちいただいてるもので
1台書いちゃったら 他の待ってる方々は気分わるいだろうなとか思うとなかなか書けず(^-^;

でも最近は、そういった苦情は全くないし、どうぞ書いちゃってくださいとみなさん言って頂いてるので
書けばよかったんですけどね(^^)

バックオーダーもだいぶこなせてきているので、これからはまたボチボチ書いていこうと思いますp(^^)q

ということで、最近のお店はこんなことになってます。

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なんとお客さんのバイクが2台も入庫しております\(◎o◎)/!

パソコンを持ち込まれるお客さんも、お店に入ってきて一瞬 「え? パ、ソコン屋さんですよね?」って顔されますね(笑

まずこちらが、TZR250 3XVの最終型です。

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といってもバリバリのカスタム車で、外装は全てTZ250のものかな!? たぶん。
インテーク&キャブまでTZ250と思われるものがついてます。

こちらは最終的にインジェクション化するために入庫してるんですが、クリアするべき点が多すぎるので
まずは点火からってことでお願いしています。

点火だけでも3XVはL型2気筒でSP-TDCは未対応なので、車体をお借りして制作してます。

ピックアップ周りはこんな感じですね。

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ピックアップコイルが90度間隔に2個、フライホイールの突起は長めのがひとつです。
色々なことから3D進角制御をしてるんだろうなぁとは思いますが、同じ95年頃の4stからすると
点火系は少し古いなぁと感じます。
逆に、ここから進化させていくぞっていう意気込みも感じる作りでもありますね。
環境問題さえクリアできれば、2stもここから劇的に変わったんでしょうね。

なんてことを思いながら、2st L型2気筒の点火システムを作ってるところです(^^)/

そしてこちらは先週入庫したばかりのZ1100GP。

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こちらもまたバリバリのカスタム車で絶版車とは思えない感じです。

こちらは、インジェクションタイプのSP-TDCを購入頂いたんですが、初回の火が入らず
こちらからお願いしての入庫です。

スロットルボディもビシッとついていて、SP-TDCさえ動けばいい状態になってます。

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Z系のインジェクションはSP-TDCとしては一番実績のあるモデルなんで、通常、装着に関しては
お客さんにお任せしているところなんですが、装着時に発生する症状がいくつかありまして
それを解明するために車体ごとお借りしました。

お客さんはブログ上でZ系のインジェクションが何台も動いているのはご存知のようで
自分のが一発で動かないのは恥ずかしいとおっしゃってましたが、失礼な話ですがこの状況
こちらとしては好条件なので是非見せてくださいってことで今回の入庫になりました。

入庫時にお客さんと一緒に装着状況を確認しましたが、特に問題は見当たりません。
配線も簡易的にテスターで確認して、これも全く問題ありません。
にもかかわらず、セルを回すとヒューズが飛び始動にいたらない。

ヨシ! これこれ♪ この状況を検証したかったんです(^^)

この状況なら、いつも通りに電話・メール対応でもいずれ動いてしまうと思いますが
複数回、同じ現象があるってことはどこかに問題があるわけで、SP-TDC側で対処できることなら
対策したいと思ってます。

改善のためになるならってことで、お客さんも快く貸して頂きました。

2台の並行作業するにはちょっとスペースが足りないので、また模様替えかぁ?!
と思う今日この頃です(笑

Z1100GPとりあえず始動(^^)v

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昨日ご紹介したZ1100GPの検証作業をはじめました。

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お客さんと一緒に見た段階では、ヒューズが飛ぶという状態でした。
SP-TDCを調べてみたところ、点火用のMOS-FETが2個とも壊れていて
そのためにIGコイルに通電しっぱなしとなり、ヒューズが飛んでいたようです。

とりあえずMOS-FETは交換してヒューズは飛ばなくなりましたが、なぜこういう状態になったのかを
検証していきます。

調べたところ、クランキング時にSP-TDCが再起動する現象はありました。
が、いまのところMOS-FETが壊れるまでにはいたりません。

再起動する原因をつかまえようと色々計測してます。
でも、バイク屋さんじゃないので、使う道具はテスターやら、オシロ、パソコンと
いたって電気関係です(^^)

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だいぶ追い込んではいるんだけど、いまひとつ これが原因という決めてまではつかめてません。
いまのところエンジンがかからないほどの状況ではなさそうだし、いつまでもクランキングだけでは
エンジン痛めてもいけないので、イッパツ始動してみようかってことで、エンジンかけてみました。

点火マップも燃調マップもSP-TDC出荷時に入れてある初期マップのままで、まだ何のセッティングも
していない状態です。

それでは、いってみましょう!


腰上はノーマルと聞いていたんですが、なになに、物凄い吹け上がりですよ (@ ̄□ ̄@;)!!
マップが全然合ってないので止まっちゃってますが、初期マップのままなのに物凄いレスポンスです。

1100ともなるとノーマルでこんなもんなんでしょうか?

とりあえず始動はできましたんで、ハーネス、スロットルボディ、燃ポン 等 ハード的には全く問題ないことは
確認できました。

これからSP-TDCが再起動する原因を詰めていきたいと思います(^^)v

Z1100GP 原因特定♪

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Z1100GPの始動できない、ヒューズ飛ぶ、諸々の原因が特定できました(^^)/

原因はこちらでした。

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ウオタニSP2パワーコイル。

といっても、このコイルが壊れているわけでもなく、性能が悪いわけでもなく、ましてやウオタニさんのせいに
しているわけでもありません(笑

ただ、想定外に性能が良すぎた (@_@;)
ということが原因になっていました。

プラグのスパーク電圧というのは、IGコイルとイグナイターによって決まるわけですが
ウオタニさんのページによると、SP2パワーコイルはノーマルの2~3倍のスパーク電流、40000Vの電圧を
発生するとあります。
単純に直流抵抗をみても、ノーマルIGコイルは概ね3Ω程度に対してSP2パワーコイルは1Ωあるかないか
なので、3倍の電流を流せることになります。

そんだけの電流を流したのではノーマルイグナイターでは焼けてしまいますので、SP2パワーコイルを
付ける場合はSP2パワーアンプを介して接続し、ノーマルイグナイターに負担をかけないようにしているようです。

SP-TDCはというと、SP2パワーアンプなしで直接SP2パワーコイルを接続しても大丈夫な容量があるので
焼けることはありません・・・ 通常は・・・  設計上は(^^ゞ

がしかし、SP2パワーコイルを使っても十分な容量があるにもかかわらず、実際はヒューズは飛ぶし
最悪SP-TDC内のMOS-FETが破損することがあります。
このZ1100GPもそういう状態です。

容量的に十分なはずなのになぜ?

ということで、今回、実際に色々と実験して原因を特定しました。

まずは↓こちらをご覧ください。
これは4番のプラグコードを抜き、マフラースタッドボルトから約10mmの位置にプラグキャップを
置いてます。
もちろんプラグは刺さっていません、キャップのみです。

この状態で、SP-TDCのテストモードで1・4番のIGコイルを動作させました。


なんとも恐ろしい光景です ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
実際の音を聞くと凄まじい音がしますよ。

できることなら電圧をはかりたいところですが、残念ながらそんな機材がないので推測だけではありますが
想定外の電圧になっているのは確かです。

1mmのギャップに火花を飛ばすには3kV、つまり3000V必要だそうです。
もちろん温度や湿度によって変わるので概ねです。
電圧はギャップの距離に比例するので、10mmのギャップなら30000Vということになります。

ウオタニさんのページによると40000V発生するということなので、ギャップでいうと13.3mmのギャップに
火を飛ばせることになりますね。

で、↑の動画ではマフラースタッドボルトからプラグキャップまで約10mm、さらにプラグキャップの中の
電極まで15mmあります。
つまりギャップは25mm。
25mmのギャップに火を飛ばすには・・・ なんと75000Vにもなります。

火花はバシバシ飛んでいるので、まだまだギャップは離せそうなので推定75000V以上ということになります。

ウオタニのSP2パワーアンプ+SP2パワーコイルで40000Vのところ、
SP-TDC+SP2パワーコイルの組み合わせだと推定75000V以上、実に1.8倍の電圧にもなっているようです。

電圧が高いんだから性能が良いって話ではなく、さすがにここまで高いとノイズはまき散らすし
いたるところに負担がかかるので、よろしくありません。

SP-TDCは、もちろんウオタニSP2パワーコイルを装着することも想定していますが
ノーマルIGコイルだけでも性能が出るように設計したので、こんなことになっていたようです。

実際、実験最中に一度MOS-FETが破損しました。
電流は許容範囲なので、電圧で壊れたと思われます。
使用しているMOS-FETの耐圧は600Vなので、IGコイル一時側の電圧が600V超えることがあると
推測できます。
IGコイル一時側の電圧は350Vもあれば十分なので、これも高すぎます。

25mmも火花が飛ぶとなると、万一プラグコードに亀裂でもあって条件がそろえばどこからでも
火花が出てしまうのでとても危険です。

ということで、ウオタニSP2パワーコイルを装着する場合、逆に電圧を抑える方向で対策を検討しなければいけませんね。
とりあえず、SP-TDC+ウオタニSP2パワーコイルをお使いの方で、さらに昇圧回路を装着することは
おやめください。状態がさらに悪化してしまいます。

さらに検証は続きます(^^)/

Z1100GPマイルド♪

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Z1100GPの検証は続いてるんですが、たまたま車検が切れるので
ウオタニ対策は一時中断して、とりあえず走れるようにしました(^^)/

カワサキ純正IGコイルに交換したら、ウソのようになんの問題も出なくなりまして
セッティングをすすめました。

点火マップ、燃調マップともSP-TDC出荷時のままの初期マップから始めます。

SP-TDCにはオートウォームアップという機能がついてまして、まずオートウォームアップをテストモードにします。
これは、濃いめの燃料で冷間時でも始動させて、その後、暖気をしながらアイドリング時の最適噴射量を
自動で探してくれるっていう便利機能です。

操作は、アイドルアップスクリューを締めこんでちょっと高めのアイドリングにしておいて
なるべくアクセル操作せずにセルボタンを押すだけです。
SP-TDCが勝手に噴射量を増減させて回転が上がるところを探るんで、不安定に回転が上がったり下がったりしますが、回転の上下幅がだんだん狭くなって安定していきます。
だいたい2~3分で噴射量が変化しなくなり、アイドリングも安定してきます。
このときのアイドリングは1500rpm~1800rpmくらいですね。

で、タブレットに表示されてる噴射量がアイドリング時の噴射量、バキューム値がエンジン負荷0%の値って
ことになります。

この値をもとにマップを作れば、とりあえずアイドリングして吹け上がる程度のマップは出来上がります。
ここまではとっても簡単です(^^)v

以前、大型バイクだとなかなかうまくいかないというお話もありましたが、
今回このZ1100GPでは手順通りで出来ました。

それから外に出して、走ってはマップ修正、走ってはマップ修正と何回か繰り返しました。

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が、このZ1100GP・・・ ご覧の通りのなかなかヤル気の車体なので、乗るのは怖かったです(^-^;
乗ってみると見た目以上に前のめりなポジションで、オーナーさんは走り屋さんのようです(笑

車検に持っていくのが目的なので、とりあえず走れる程度のセッティングにしました。
1100もあったら怖いし(笑

こんな感じのマイルドマップです。


400に毛が生えた程度のエコマップにしときました(^^)/
結構な音してますが、4000rpmちょっとしか回んない状態です。

これでも普通に走るには十分ですけどね。

てことで、知り合いの車屋さんに持ち込みました。

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整備の方もSP-TDCに興味津々で、色々聞かれました(^^)
SP-TDCでインジェクション化すること自体は、車検にはなんの問題もないとのことでした。

車検とってもらって、帰ってきたら本格的にウオタニ対策ですね。

Z1100GP 対策実験成功♪

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Z1100GPは、無事、車検から帰ってきました(^^)/

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車検では年式的に騒音試験のみなんですが、せっかくなんでCO、HCも計測してみてもらいましたよ。
インジェクションにしたらどうなるのか見てみたかったんで(笑

ちなみに、平成11年規制が CO 4.5% HC 2000ppm、 平成18・19年規制がCO 3.0% HC 1000ppm
だそうです。
いずれもアイドリング時に排ガステスターでの計測です。

平成11年規制で2stが、平成18・19年規制でキャブ車が絶滅したと言われてますね。

で、このZ1100GPは、CO 6.0% HC 300ppm という値でした。
その場で噴射時間を70μs短くしたところ、CO 7.0% HC 300ppm
逆に70μs長くしたら、CO 8.0% HC 400ppm
という結果でした。

HCに関しては平成18・19年規制も楽々クリアですが、COは平成11年規制もクリアできませんでした。
が、噴射量を変えながら計測してもらった様子を見ると、70μs短くしたのは薄すぎてCOが増えてしまったようでした。
COは噴射量で敏感に変化してたので、セッティングをつめれば平成18・19年規制もクリアできそうでした。

ということで、無事車検もとれたんでウオタニ対策を進めました(^^)

さて、まず原因ですが、↓こちらのIGコイル一次波形をご覧ください。

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これはSP-TDCにウオタニSP2コイルを接続したときの、IGコイルマイナス側の波形です。
ちょっとわかりにくいので、模式図にすると↓こうなります。

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コイルに通電しているドエルタイムがあって、その後、容量放電、誘導放電と続きます。
容量放電+誘導放電がプラグに火が飛んでいる時間です。

で、問題だったのは容量放電時の電圧です。
SP-TDC+ウオタニSP2コイルの場合、この電圧が高すぎるためにSP-TDCが誤動作を起こし
コイルに通電しっぱなしになることがあり、といっても1秒以内ですが
その結果、ヒューズが飛ぶ、最悪MOS-FETが破損するといったことが起きてました。

しかし、それならウオタニSP2コイルを使ったら必ず症状が出そうなもんですが、
実際に症状が出るのは稀です。

その原因は、容量放電時の電圧変動にありました。

容量放電時の電圧は、IGコイル二次側、つまりプラグコード、プラグ側の状況に大きく左右されてました。

簡単にいうと、プラグにちゃんと火が飛んでいるときは電圧は低くなり、火が飛びにくい、あるいは飛ばないときには電圧が高くなります。
そんなことはわかってはいましたが、予想をはるかに超えた電圧変動がありました。

SP-TDC+ウオタニSP2コイルの場合、MOS-FETの破損の仕方からMOS-FETの耐圧600Vを大きく超える場合があると推測できます。

それだけの電圧になるのは、火が飛びにくい場合だけなので、クランキング時や装着当初の不調なときだけ
症状が出るのも説明がつきました。

ということなので、対策は容量放電時の電圧を抑えればいいことになりますね。
手っ取り早いのは、IGコイルにかかる電圧を下げる、流す電流を少なくすればいいのですが
それでは誘導放電の時間まで短くなってしまい、火花が弱くなってしまいます。
ようするに性能悪化です。

そんなわけにはいかないので、容量放電時の電圧だけをピークカットすることにしました。
↓こんなイメージです。

イメージ 4


ここの電圧は300V以上は大差ないことがわかってるし、600Vを超えるとMOS-FETが破損するので
400Vくらいでピークカットすることにしました。
これでノーマルコイルをつないだ場合の性能は落とさずに、ウオタニのような高性能コイルにも対応できます。
これなら電圧も電流も落とさないので、誘導放電には何ら影響ありません。

回路に変更を加えて、ウオタニSP2コイルをMAXパワーで駆動してみました。
今預かってる3XVもウオタニSP2コイルなので、↓このふたつのコイルで実験してみました。

こちらが3XVについていたシングルコードのもの。

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↓こちらがZ1100GPのダブルコードのもの。

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まずはそれぞれのコイルのドエルタイムを計測しました。

シングルコード。

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コイルの持つドエルタイムはなんと5500μ秒もありました。
同じ直流抵抗1Ωくらいのダイレクトイグニッションだと3000μ秒程度なので、いかに容量がデカイかがわかります。
しかもMAX電流は6Aもあります。
ノーマルコイルではドエルタイム5000μ秒、MAX電流3A~4Aくらいです。
ドエルタイムはイグナイターが決めてるので、コイルだけをウオタニに変えた場合ドエルタイムは5000μ秒に
なりますが、それでも5Aは流れるのでノーマルよりはるかに点火力は強いわけですね。

次にダブルコードのもの。

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こちらはなんとドエルタイム8000μ秒、MAX電流7.5A!
ドエルタイム5000μ秒時には、やっぱり5Aになってます。

これだけのコイルですから、ノーマルイグナイターでは電流に耐えられず焼けてしまいますし
SP-TDCは電流には十分耐えられるものの、容量放電時の電圧が高くなりすぎて負けていたんですね。

ではコイルの持つドエルタイムいっぱいいっぱいで駆動すればいいかというと、それはかなりのオーバースペックだと思います。
ドエルタイム5000μ秒くらいを想定したコイルじゃないかなと思います。

ダブルコードのコイルをドエルタイム5000μ秒で駆動した波形がこちらです。

イメージ 9


このとおり、5000μ秒で駆動しても火花が飛んでる時間は1.8m秒くらいありますね。
ドエルタイム5000μ秒を確保できる最高回転数は6000rpmです。
6000rpmのときには1.8m秒はクランク角64.8度に相当します。
つまり、BTDC40で点火したとしてもATDC24.8まで火が飛び続けることになるので
これで十分ですね。

試しにMAXのドエルタイム8000μ秒でも駆動してみましたが、今度は誤動作することなく動きました(^^)/


ということで、散々めんどくさい話しましたが、ウオタニ対策ができましたヾ(≧▽≦)ノ

机上いじわるテストをこれでもか!ってほどやっても、Z1100GPに装着して何度クランキングしても
いまのところ誤動作はしなくなりました。

といってもまだ心配なので、実走行テストしてついでに初期セッティングもやってみようと思います。

3XVのほうもウオタニだったので解決するまでストップ状態でしたが、こちらも実装・走行テストに入れます(^^)/
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