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SP-TDCトラブルシュート事例

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前回に引き続き、トラブルシュート事例でございます。

こんなことばっか書いてると、SP-TDCって動かないんじゃないのか(-_-)って思われそうですが
決してそんなことはありませんのでご安心を(^^)/
包み隠さずをモットーに頑張っております(・ω・)ノ

さて今回のSP-TDCは、車で点火のみの制御のものです。
標準との大きな違いはピックアップコイルではなく近接センサーを使ってるってことです。
車だと取り付けスペースに余裕があるかと思いきや、実はバイクより厳しい状況となってます。

ピックアップ信号をどこから拾うかということなんですが、だいたいはデスビかクランクプーリーから拾います。
でも、どちらも一長一短ありまして、デスビだと取り付けスペースがバイクより狭くなります。
さらにクランク2回転に1回転しかしないので、ローター速度が半分になっちゃうんですね。
ローター直径が小さく回転速度も遅いので、ピックアップコイルではクランキング時の信号を
なかなか拾えないのです。
かといって赤外線センサーでは耐久性に難ありで。

クランクプーリーなら直径も大きいし回転速度も速いからその点はいいんですが、
ピックアップコイルがむき出しになってしまい、サビ等が心配になってきます。

ということで、今回トラブルシュートのお客さんは、ピックアップローターをデスビに設置し
近接センサーでピックアップ信号を拾っています。
油につかっても大丈夫な近接センサーを使ってますが、ピックアップコイルと比べると
耐熱と応答速度が若干劣るので、バイクには使えません。

そんで今回の症状は、去年はバリバリ走ってたんだけど、今年になって動いたり動かなかったりということです。
なんか前回のトラブルシュートと似た感じではありますが、詳しくお聞きすると全くの別問題のようでした。

すんなりエンジン始動して何事もなく動作するときと、全くかからずアフターファイヤーが起きる場合があるそうです。
始動してしまえば途中でおかしくなることはない。
動くときと動かないときに、何の違いがあるのかわからない。
動かないときは、一度オンビートセッティングの画面を出してから戻すと動くような気もする。
去年はこんなことはなかった。

と、なんとも不可解な現象です(^_^;)

電話で色々と確認して頂きましたが、どう考えてもSP-TDC本体に問題があるようなので
送っていただきました。
イメージ 1

くるくる3号テストしたところ、あっさり現象が出ました。
こんだけひどい状態なら出荷時のテストでわかったはずなのに、なんでしょう?

確かにまともに動く場合もあるので、回路に問題があるとは考えにくい。
となると、PICが中途半端に破損?

テスト用のPICに差し替えてみました。
イメージ 2
これでも症状は同じ。 PICの破損でもない。

ということは、このセッティングデータの場合に起こるのか?
ということで初期データに書き換えて・・・  も・・・  同じ (◎_◎;)

え? てことは・・・  まさかのプログラムのバグ!?
出荷時テストはパスしてるし、実車もまともに動いていたのに、なんでだろう?
去年と今年で何が違ってるんだ???

どうにも思い当たるところが無いので、現象が出ているこの状態でプログラムのデバッグをしてみました。
すると・・・
ピックアップ信号を誤判断している (◎_◎;)
これは明らかにプログラムのバグですが、逆になんでこんな状態で出荷時テストをパスし
さらに実車でもまともに動いたんでしょう!?

ピックアップ信号がプログラムの期待してるのと違うわけだから、ここですよね。
イメージ 3

近接センサーだけど、これがなに?
センサー自体はうちのテスト用だから、お客さんが使ってるものと別個体。
別個体なのに症状が同じだから、センサーの故障でもない。
とすると、あと変化できるのは・・・  ギャップか!?

ギャップが違うとなんなんでしょう。
まずはギャップ0.6mm。
イメージ 4


イメージ 5
次にギャップ0.8mm。
イメージ 7
イメージ 6



あっちゃ~(>_<)  マジか(◎_◎;)
一見、同じような波形に見えますが、ここに原因がありました。

波形を細かく比較してみると・・・
イメージ 8























グラフが下がっているところが突起を検知してるとこなんですが、たった0.2mmギャップが違うだけで
波形幅がこんなにも変化していました。

要するに、ピックアップ信号判断のプログラムをシビアにしすぎたため、
ほんの少しのギャップの違いで誤判断してしまうというプログラムのバグです。

これでは近接センサーのギャップを少し変えただけで誤動作してしまいますし、
温度変化や振動による微細な波形変化でも誤動作する可能性も出てしまいます。

ん~ こんなことは最初のテストでもわかったはずなのに(>_<)

ピックアップ信号判断のプログラムを、もっと曖昧にしたら解消しました。

ということで今回の原因は、近接センサーの特性を十分に加味していないプログラムだったということでした。
大変失礼しましたm(__)m

またひとつ、良い勉強になりました(^^ゞ


↓ポチッとヨロシクです(^^ゞ

V140インジェクションタイプ再検証

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日々、制作とトラブルシュートにあけくれております(^^)
 
今度はV140のインジェクションタイプです。
 
点火のみのタイプに関しては、前回までのトラブルシュートのようにその車種固有の問題でした。
ほとんどの方がその車種専用で作ってますので、イッパツで動かないということは多々ありますが
SP-TDC共通のトラブルということは今のところないです。
 
でも、インジェクションタイプのほうはちょっと様子が違うような気がしてます。
なんかV140になってから初期セッティングがうまくいかないというご報告が多いような気がするんですよね(^_^;)
インジェクションタイプは、7突起ローターで4st4気筒と、SP-TDCの標準仕様が多いので
同プログラムの方が多数おられます。
 
全員でもないし、全く同じ症状でもないんですが、初爆~アイドリング~走行できるまでのセッティングが
なかなかうまくいかないという点では、何か共通してるような気がします。
 
V140になってから台数が多くなってるから、トラブルシュートが増えるのも当然なんですが
それにしてもV120のときより多いよなぁ~っていうのが正直な感想です。
 
ということで、V140インジェクションタイプの再検証をしてみることにしました。
何人かの方はSP-TDC本体をご返送頂いてチェックしてますが、机上テストでは
やはり問題は見当たりません。
そんな根本的に動かないものは発送しないので、当たり前なんですが(笑
 
でも、それで問題なしとは言えないので、実車テストをやりはじめました。
イメージ 1
以前、テストに使ったエリミネーター400です♪
まぁ、この車両で動作検証できたので出荷開始したわけなので、動くのは当たり前です。
なので、今回はあえて劣悪環境でテストして何が起きるのかを検証したいと思います。
 
たぶん、みなさんが装着してる状態よりも格段に劣悪な状態だと思います(笑
 
まず車体は、前回テストしてから10ヶ月くらいの放置車両でバッテリーだけ充電した状態です。
その間、1度もエンジンかけていません。
あえて各部の点検なしでスタートしてみたいと思います。
 
それから環境ですが、以前のテストはお店に持ち込んでテストしてたので寒くも暑くもない
わりと良い環境でした。
でも今回は、自宅の作業場で気温は常に5度以下 ε=( ̄。 ̄;)ハァ
寒いっす(笑
 
かなりエンジンかけるには厳しい環境下です。
 
残念ながらいつでもバイクいじれるようなガレージもないので、今日のところは準備するので精一杯でしたが
とりあえずSP-TDCを接続して、テストモードで点火、インジェクタ、燃ポンの動作、
タブレットのBlueTooth接続は確認できる状態までいきました。
正常に配線、接続できたという状態ですね。
 
ここから手順通りにセッティングをはじめて、何が起きるのか検証していきます。
 
このトラブルシュートは少々時間がかかりますが、インジェクションタイプでうまくいかないというご報告は
全て解消したいと思いますので、お待ち頂ければと思います。
 
 
↓ポチッとヨロシクです(^^ゞ
 

V140インジェクション ワーストケーステスト01

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お久しぶりでございますm(__)m
 
去年の暮れからあまり体調がよろしくなくて、やっと良くなったと思うとまた別のところが悪くなり
なかなか思うように仕事がはかどらず、ご迷惑をおかけしております(^_^;)
でも回復傾向ではありますので、ぼちぼちやってます。
農作業もはじまるので、いいかげん完調に戻さないといけないんですけど
無理せずだましだましやってます(^^ゞ
 
さて、だいぶ間があきましたが、V140インジェクションタイプのワーストケーステストの中間報告です(^^)b
HAKUBIさんがコメントしてくれて、へぇ~ こういうのワーストケースっていうのかぁ( ..)φメモメモ
なんかカッコいいと思って使わせて頂いてます(笑
 
現状では、みなさんからご報告があった現象についてはほぼ特定できた状態で、
どう対策するか検討しているって感じです。
全部は書ききれないんですが、主なところを報告したいと思います。
 
まず、気温3℃程度の状態でやってみたんですが、ビックリするほどエンジンかかりません ( ̄□||||ガーン!!
正直ここまで悪いのかって感じです。
みなさんがおっしゃる現象は完全再現できてます。
 
ということで、詳しく検証していきます(^^)b
 
セル始動時に、明らかにSP-TDCが再起動していたのでバッテリーをチェックしてみました。
↓これが冷間始動1発目のバッテリー電圧の波形です。
イメージ 1
セルスタートした瞬間、急激に電圧が低下していました。
バッテリーは10ヶ月放置後に充電した状態で、波形のようにバッテリー電圧は12.1Vなので
ちょっと弱り気味ではあります。
でも、セルを廻した感じでは特にバッテリーが弱ってると感じるレベルではありません。
まぁ普通の状態と感じられます。
にもかかわらず、セルスタートした瞬間4.8Vまで低下しました。
 
SP-TDCの最低動作電圧は8Vなので、これでは当然リセットしてしまいます。
 
電圧低下してるところを拡大してみます。
イメージ 2
8Vをわってる時間は約90m秒、0.09秒ですね。
ほぼ0.1秒なので、感覚としてはほんの一瞬です。
 
これは、バッテリーが悪いと言える状態ではありませんね。
この状態でリセットするようでは、やっぱりよろしくありません。
 
ただ、リセットしたとしても10m秒以内には再起動するので、点火のみのSP-TDCや
インジェクションでもセッティングが出た後なら問題にならないのでしょう。
 
テストを続けるために、SP-TDCだけ別バッテリーにしてみました。
イメージ 3
バッテリーのマイナスターミナル同士をつなぎます。
画像の白い線ですね。
 
それでSP-TDCの本来バッ直にする線を、予備バッテリーのプラスターミナルにつなぎます。
イメージ 4
 
これでセルは車両搭載のバッテリー、点火とインジェクション関係は予備バッテリーからの給電になるので
クランキング時にSP-TDCがリセットすることはありません。
 
が、結論からいいますと、この状態でも始動できませんでした。
 
さすがにインジェクタが詰まったのか!? ってことでチェックしてみます。
と、ここでインジェクタの無効噴射時間の簡単な調べ方をご紹介します(^^)b
 
インジェクタには、通電開始してから実際にガソリンを噴射するまでのタイムラグがあります。
これを無効噴射時間といいます。
インジェクタの個体差で結構時間が違うので、セッティング初期には問題にならなくても
セッティングを詰めていくとこのバラつきが問題になってきます。
 
SP-TDCには、無効噴射時間のテストモードもそなえているんですが、実際にガソリンが噴射
しはじめるところを目視しなきゃいけないので、なかなか怖いですよね。
 
そこで、簡易的に調べる方法がインジェクタの動作音を聞くことです。
今回テストしたインジェクタの無効噴射時間は1300μsなんですが、
1000μsに設定した場合と、1300μsに設定したときの音が↓これです。
ガソリンが出始める時間になると急に音が大きくなるので、わりと簡単にわかりますし
車体に装着したままチェックできます。
もちろん燃料ポンプは止めてチェックしてください。
燃料ポンプが動いているとシリンダー内に大量にガソリンが入ってしまいますので。
 
話を戻しますが、インジェクタには詰まりもないのにエンジン始動できません。
 
その後、始動時噴射時間を変えたり、オンビートでMAXの5000μs噴射してみたり、
テストモードでビチャビチャになるほど噴射してみたり、色々やってなんとか始動しましたが
根本的に何か問題がありそうです。
根本的とはいっても、ここまで寒くなければ何の問題もなく始動してますので
やっぱり冷間時の動作ですね。
 
ここで ふと、思いました・・・
 
インジェクション制御の考え方は正しいのか!?
 
SP-TDCを作るのに、当然色々と勉強したり実験したりしたんですが、全部実験したわけじゃない。
あまりにも当たり前とされてることは、実験せず鵜呑みにしてるとこもあるかな・・・ と。
例えば、グループ噴射よりシーケンシャル噴射が優れているとか、
吸気バルブが閉じているときに噴射するのがセオリーとか・・・
 
またしても、まさかの間違った神話があるんじゃないのか!?  と、頭をよぎりました(^_^;)
 
ならば! ってことで、どんなに寒かろうがイッパツ始動の車はどうなってんの? ってことで
テリオスキッドの噴射を調べてみることにしました。
 
テリオスキッドは660ccの3気筒、気筒当たり220ccですね。
4気筒なら880ccになるので、サイズ的にも750~リッタークラスと同等と考えられます。
 
では、テリオスの冷間始動時の噴射を見てみます。
イメージ 5
 
5000μsを2回も噴射 w(( ̄ ̄0 ̄ ̄))wワオッ!!
しかも、意外にもクランク2回転に1噴射、つまりシーケンシャル制御になってますね。
波形は本来1回の噴射のところ、2度噴射してます。
 
少しだけ温まったときの始動時噴射は・・・
イメージ 6
6000μsの1回噴射です。
SP-TDCの初期値では2000μsなので、これでも実に3倍ですね。
これじゃ気温3℃ではかからないわけです。
 
ちなみに、テリオスのアイドリングは・・・
イメージ 7
2000μs、これは無効噴射時間も含んでるので、実噴射は700μs程度と思われます。
これはSP-TDCとほぼ同じですね。
 
では、ターボがバリバリ効いている5200rpm。
イメージ 8
なんと14,000μs (@_@;)
ターボとはいえ、そんなに (@_@;)
 
実噴射は13,000μs弱だから、SP-TDCの最大噴射量5,000μsの実に2.6倍!
 
しかも、クランク2回転で23,000μsだから60%も噴射してる。
これだと計算上6400rpmを超えたら吸気バルブが開いてるときにも噴射することになる。
軽自動車だから十分そこまで廻るし、そんなギリギリなわけないので
これで吸気バルブが閉じているときに噴射ってのは、神話ってことになりますね。
 
さらに、8500rpmを超えると噴射しっぱなしになってしまいます。
車ではそこまで廻らないからいいとしても、バイクは無理です。
ってことは、同排気量でもバイク用のインジェクタのほうが大きいサイズになってるはずですね。
 
ん~、神話にしばられて最大噴射量を5,000μsとしていたんですが、
これではSP-TDCの噴射量が足りないのは明らかです。
 
あと、もうひとつ。
お客さんからの報告で、アイドリングのバキューム値よりも2000rpm~3000rpmで巡航してるときの
バキューム値が下がるので、燃調マップを作りにくいというのがありました。
 
本来はアイドリングのバキューム値が一番低く、それより下がるのはアクセルオフしたときだけのはず。
どの回転でもパーシャルではアイドリングと同じか少し高いバキューム値になります。
 
ここでいうバキューム値というのは、バキュームセンサーの信号電圧のことで負圧とは違いますので
お間違いなく。
 
負圧が高い = バキューム値が低い
負圧が低い = バキューム値が高い
 
ですので(^^)b
 
こういうとややこしいですが、概ねアクセルを開けるとバキューム値が上がり、閉じると下がるって
普通のことですので、あまり深く考えすぎないでくださいね。
 
ということで、燃調マップ上では走行中は全て0%以上で、アクセル全開が100%と思って頂ければ
それでいいのですが、お客さんの報告では2000rpm~3000rpm巡航で-○○%となってしまうとのことです。
-○○%となるのはアクセルオフ、ようするにエンジンブレーキ時とか回転を落とそうとするときの
制御なので、巡航でマイナスになってしまっては困りますね。
 
これを検証するのにバキュームセンサーの波形をとってみました。
あ~ なるほど~ ・・・  と、
わかったんですが、ここはちょっと企業秘密が満載のとこですね(^^ゞ
 
ということで、支障がない部分だけ(^^)b
 
まず↓この波形をご覧ください。
1800rpmと5000rpmのときのバキュームセンサー信号波形です。
イメージ 9
横軸が時間経過で、縦がセンサー値です。
横軸は1800rpmと5000rpmでは全然違いますが、クランク2回転分で合わせてあります。
そんで、水色の部分が吸気工程になります。
 
吸気工程の最初で、グラフが上がっていますね。
これはバルブオーバーラップがあるため、吸気バルブが開いた瞬間の吹き返しと思われます。
 
その後、1800rpmでは吸気工程が終わると同時にセンサー値が上がりはじめますが、
5000rpmでは吸気工程が終わってもわずかにセンサー値が下がり、上がり始めるのが遅いです。
これが吸気慣性によるものと思われます。
 
波形は全体的に5000rpmのほうが下にありますね。
5000rpmのほうが負圧がかかっているということです。
ですが、注目してほしいのは最大に負圧がかかったところ、グラフが下がったところは
1800rpmでも5000rpmでもほぼ同じという点です。
 
これはどちらの回転も空ぶかしで回転を一定に保った状態です。
ほぼ無負荷でパーシャルの状態ということですね。
これは走行中も同じで、パーシャルであればどの回転でも最大負圧は同じになるということです。
 
みなさんがイメージしている負圧は、平均負圧なんです。
回転が上がると、単位時間あたりの吸気量が増えるのでいっぱい吸ってるイメージで、
当然も負圧もかかると思いますよね。
平均負圧ならそのとおりなんですが、瞬間的な負圧はそうではないのです。
 
瞬間的な最大負圧なら、エンジン負荷とほぼ比例するのでバキュームセンサーひとつでの制御が
可能になります。
 
燃調マップでいうと、どの回転でもエンジン負荷0%がパーシャルの状態となり
マップが作りやすいんですね。
スロポジだと回転が上がるとアクセルはわずかに開けますから、燃調マップをアクセル開度方向に
斜めに上がっていくことになるので、若干難しくなります。
 
また、よく言われるレスポンスですが、これも平均負圧なら当然スロポジより遅れるし
平均化されるので曖昧になります。
ところが、瞬間的な最大負圧はクランク1回転ごとの話ですから、スロポジより遅れるということはありませんし
アクセル開けはじめはバキューム値のほうが急激に立ち上がるので加速補正も必要なくなります。
 
ということではあるんですが、今回の検証で若干想定していたバキュームセンサーの動きと違う点が
あったので、そこは改善しようとおもいます。
 
んで、なぜアイドリングより2000rpm~3000rpm巡航のほうがバキューム値が下がるのかは、
色々な要因がありましたが、一番大きいのは燃調が関係しているようでした。
燃調があってくると、バキューム値は下がる傾向があるようです。
 
燃調が合う → 排気効率が上がる → より吸気しようとする → バキューム値が下がる
 
という感じです。
つまり、アイドリングがちょっと濃いめ、2000rpm~3000rpmのパーシャルがドンピシャの燃調だと
そのような現象が起こるようでした。
 
ということで、ここまでにわかったことで簡易的に対策してエリミ冷間始動をやってみました。
気温5℃、冷間始動の一発目です。
点火マップ、燃調マップ、その他初期設定は全て出荷時の初期状態で、
エリミ用ではない状態です。
 
信じるか信じないかはあなたしだい( ̄ー ̄)v
 
いやいや、本当です(笑
かなり改善しました(^^)♪
 
現状ではまだこのまま数分するとストールします。
それから、エンジンが温まると逆に始動しなくなります。
 
そこら辺はプログラムで何とかできると思いますので、まだ追加で温度センサー等を付けるつもりはありません。
 
今のところ、ご報告頂いてる症状は全てこちらで改善できると思っていますので
お客さんのほうで対処して頂くことはないように頑張ってますp(^^)q
 
検証・改善にはもう少し時間がかかりますが、また中間報告しますね。
 
 
↓ポチッとヨロシクです(^^ゞ
 
 

カスタム制作やめます( ̄。 ̄)

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SP-TDCのポリシーのひとつとしてやってきたカスタム制作ですが、
すごく残念ですけど、やめることにしました。
 
みなさんご存知だと思いますが、SP-TDCのカスタム制作というのは本体価格のほか開発費5万円で
未対応車でも制作するというものです。
ただ、1車種の開発がたった5万円でできるわけがないので、条件として車体側の計測データを頂くこと、
車体への装着加工・動作検証はお客さんにやって頂くとなっています。
お客さんに作業の一端をご負担いただくことで、どんな車種でも安価に作っていこうっていうのが
SP-TDCのカスタム制作です。
 
と、HPでうたっている建前としてはそういうことですが、お客さんに作業の一部を手伝ってもらったからって
5万円でできるわけではありません。
 
実際、SP-TDCのハードは同じでもプログラムは車種専用で作ってます。
1車種のプログラムを作るには、おれひとりで最低でも1ヵ月はかかります。
パソコンのソフト業界でSEクラスの1ヵ月単価は100万前後が相場なので、順当な価格となると
プログラムを作るだけでもそのくらいかかります。
 
うちみたいなちっちゃいところがそんなにはとっていませんが、5万円という金額はタダってわけには
いかないから頂いているという金額なんです。
 
じゃあなんでそんな無茶苦茶なカスタム制作なんてやってるのか?
 
そりゃ、そんなことをいってたらZ2とかCB750とか、超メジャー車のしか作れないからですよ。
はっきり言って、うちは個人事業でバカだからやってるようなもんです(笑
正直なところ、お客さんと協力しながらどんなマイナー車であっても、たとえ1台限りでも
作れたらいいなと思ってやってきました。
商売として考えれば、バカとしか言いようがありません。
 
そんなつもりでやってきたカスタム制作ですが、やっぱり無理なものは無理なようです。
現実にはお客さん側の負担も相当なもので、お客さんとしては慣れない電気配線、オシロ計測、動作検証と
すごく根気のいる作業をやってもらってますし、いつちゃんと動くのかもわからない状態が続きます。
 
それでも熱意のある方が大半で、今やっているインジェクションのワーストケーステストなんかも
何度もプログラム変更があったり、不調な状態でバイクを動かしたりってことがあっても
これ以上ないほどのご協力を頂いてます。
 
だけど人間、自分の車体がうまく動かないことが続けばイライラもしますよね。
それはわかります。
でもそれがだんだんに、動かないことを不良品扱いし、矛先をこっちに向けてくるお客さんも
ごく一部ですがおられます。
 
しまいには、動いてないのに自分のとこまで出向いてきて動かすSoulは無いのか! とまでいわれ・・・
 
はぁ??
 
おれら紙ヒコーキ。にSoulを語る?
 
ほぉ~ 上等じゃん。
 
うっせぇわい!! ここまで商売度外視でやってて Soulを語られたくないっ 凸( ̄ヘ ̄)
 
実際、どうしても原因がわからず、こちらから行かせてくれと頼んで出向いたこともあります。
でも、カスタム制作とわかって購入して動かないから来いってのは違う。
 
カスタム制作の趣旨を理解した上で、製作費を払ったうえにそれでは足りないだろうからと10台もまとめて
発注し、自分の車体までわざわざ持ってきてくれたお客さんもいます。
今やってるインジェクションだって、何度も何度も動作検証につきあってくれてるお客さんもいます。
ほとんどがそういう方々なのに、詳細の報告もなく動かないってだけで出向いていたら、
ルールを守ってる方々に申し訳がたちません。
 
と、内心ブチ切れてはいるんですが、そもそもカスタム制作という無理なことをやってることに
原因があるのは否めません。
 
どのメーカーも作っていない車種のものでも作りたいと思い良かれと思ってやったことですが、
お客さんに作業を強いることにもなり、動作や納期に関しても
お客さんの作業にもよるからという言い訳ととられても仕方ない状況にもあります。
 
実際にルールを守ってる方々をお待たせし、トラブったお客さんのほうが優先になりつつあるのも現実です。
こんなことを続けていて、おだ。さんはメールと電話に追われる毎日、おれは体調を崩したままで
期待してくれてるみなさんに迷惑をかけることにもなり、精神的にもかなりまいってしまいました。
 
ちょっと電気が詳しい友達に作ってもらうような感じで作れたらいいなと思って頑張ってきましたが、
ここはカスタム制作自体が、あまりにも理想論だと認めるしかありません。
業者とお客の枠を超えといえば聞こえはいいですが、
そもそもお客さんの車体で作業をお願いすることが間違っていました。
 
やはり業者の責任として、こちらで車体を用意し、実車で十分動作検証するべきだったのかもしれません。
それでは限られた車種のものしか作れなくなりますが、それが分相応ってことですね。
 
ということで、SP-TDCのカスタム制作は終了させて頂きたいと思います。
 
今後新しい車種の制作は一切しないということではありませんが、それ相当の費用と時間をかけ
完動状態でお渡しするということになると思います。
お客さんおひとりがご負担できるような額ではないので、今までのように色々な車種に対応することは
出来なくなると思いますが、ご理解いただければと思います。
 
ただ、たくさんの見積依頼を頂いていて、お金をためて注文しますという方もおられるので
4月いっぱいは今までどおりのカスタム制作もお請けします。
ですが、お客さん側の作業負担も大きいこと、完動するには1年以上かかる場合もあることを
了承できる方のみお願いします。
くれぐれも、いついつのミーティングやレースに間に合わせたい等、期限のある方は
ご遠慮ください。
 
こちらとしても世の中に負けた感満載で、くやしい限りですが、これ以上今のお客さんに迷惑を
かけるわけにはいかないので、どうかご理解いただければと思います。
 

コールドスタート実験

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お久しぶりでございますm(__)m
 
暖かくなれば体調も戻るかと思ってたんですが、いまだに本調子ではなく
みなさまにはご迷惑、ご心配をおかけしております。
 
さて、V140インジェクションのワーストケーステストの中間報告です(^^)b
 
今は問題個所の検証は全て終わり、プログラム変更もほぼできてきた状態です。
そんで、一番の問題の冷間時始動の改善実験をしてるとこです。
 
イメージ 1冷間時始動については、温度センサーは使わない、温度補正マップも使わない方向で考えてます。
 
SP-TDCは基本的に旧車に装着することを想定してるんで、温度センサーを追加しなきゃいけないようでは
大変なのでつけたくありません。
 
温度補正マップも、色んな補正マップがあるとセッティングがより複雑になるし、
一般のインジェクションとは違う電子キャブをうたってるSP-TDCとしては、
やっぱりキャブ並みのセッティングにこだわりたいですね。
 
温度センサーも温度補正マップもなしでどうすんだ? っちゅう話ですが(笑
 
基本的には温度センサーのないキャブにできることがインジェクションで出来ないわけがないってことです。
人間が温度センサーやA/Fセンサー無しでどうやって濃い薄いを判断するのかっていうことを
プログラムにやらせるように組んでます。
 
具体的には、エンジンの回転変動だけで濃い薄いを判断するようにしました。
 
セルスタート~暖機運転をSP-TDCに自動でやらせるようにプログラムを組んで実験してます。
オートコールドスタートとでもいうんでしょうか。
ユーザーさんがセッティングするのは、始動時噴射時間と冷間時噴射時間のふたつだけで考えてます。
 
まず、クランキング~初爆、キュルルル ボッ ってとこでホットスタートなのかコールドスタートなのかを
判断します。
 
エンジンがかかってからは、SP-TDCが適正な噴射時間を探し回転を維持します。
回転変動を監視しながら温まるにつれ徐々に噴射量を減らしていき、燃調マップの
アイドリング時の噴射量に達したところで自動制御を終了して燃調マップでの制御に切り替えるようにしました。
 
そんなことが出来るかとお思いでしょうが、今のところエリミ400でのテストは順調です。
今、実験してるのはどんな気温でも同じ設定で始動し、安定してアイドリングができるのかという実験です。
 
幸い、今の時期の新潟は、早朝5時なら気温8度、日中なら23度ってこともあるので
まるで全天候実験室のような状況で、色んなケースでテストできてます。
 
どの温度でも問題がないところまでもっていったら、次は別のバイクでも同じ設定で動くのかという実験で
息子2が乗っていたXS250でもテストしてみるつもりです。
排気量も気筒数も違うバイクでも、同じ設定でオートコールドスタートできれば
みなさんにお出しできる状態になると思います。
 
時間がかかって申し訳ないとは思ってるんですが、今回は出してから問題が起きないように
できるだけこちらで実車テストを重ねたいと思います。
 
近日中にはオートコールドスタートの様子を動画でお見せできると思いますので
楽しみに待っていてください。

コールドスタート成功♪

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オートコールドスタート?
 
オートウォームアップ?
 
秘密のオート始動?
 
なんていうんでしょうね。
やっぱオートウォームアップでしょうか!?
 
さて昨日の記事の結果ですが、動画公開できる状態になりました(^^)v
 
今日の新潟の気温は23度だったんで、本当のコールドスタートとはいえませんが
今までの実験の結果、気温は20度以下なら5度でも20度でもその日の初回始動なら大差ないという結果です。
 
キャブ車のイメージからするとそんなはずないだろ(〃 ・・)ノ って思いますよね。
気温が低ければ低いほどかかりずらいって感じじゃないでしょうか。
でもこれはキャブの構造によるもののようで、かかりずらいんじゃなくて逆に気温15度程度以上あれば
かかりやすくなってるようです。
本当にキャブってうまく出来てますね。
 
一方、インジェクションとなると25度くらいまでは冷間時増量が必要なようです。
この辺がインジェクションの冷間時補正の難しいところですね。
そのかわり、気温が5度でも20度でもあまり差はありません。
この辺の説明は、やりだすときりがないのでやめときます。
 
それでは、本日一発目のエリミ始動の動画ですが、クランキングがちょっと長めになってます。
これは、エリミはスロットルボディじゃなくてキャブのメインジェットの位置にインジェクタを挿してる構造なので
バタフライバルブよりエアクリ側で噴射しています。
また、実験のためエアクリも外してあるんで、アクセル全閉だとなかなかインマニ側にガソリンが
入っていかないためです。
チョークレバーを引けばバタフライバルブをバイパスして入るようにしてあるのですぐかかりますが
それでは実験にならないので(笑
 
なので、冷間時がかかりにくいわけじゃなく、エリミのせいです。
 
実験なのでアクセルも一切さわらずセルボタンを押してます。
タブレットの中央、上から2段目の数字が噴射時間です。
 
2分45秒程度で、噴射時間870μ秒~790μ秒に落ち着きました。
この噴射時間はマップ等で設定してるんじゃなくて、SP-TDCが回転変動を見ながら自動で決めた値です。
A/F計を持ってないのではっきりとはわかりませんが、ギリギリ薄い状態になってるはずです。
 
今度は、この直後の温まった状態で、全くの同設定で始動した動画です。
 
今度は45秒程度で噴射時間860μ秒~790μ秒に落ち着きました。
 
こんな感じでエンジンが冷えていても温まっていても、何の設定も変えることなく始動&アイドリングできました。
SP-TDCが常時適正な噴射量を探しているんで、動画のように噴射時間が変化しています。
なのでインジェクション特有のボーー ていう安定したアイドリングではありませんが、
聞いていても回転が上下してるとは感じません。
ちょっとばらついたキャブのアイドリングって感じです。
 
冷間時の回転数と噴射時間のグラフがこれです。
 
イメージ 1
始動時に10,000μ秒を数回噴射してます。
始動後は、概ね1000μ秒以上の噴射量で高止まりしていますね。
 
次に温間時のグラフです。
 
イメージ 2
今度は始動時に3000μ秒しか噴射していません。
始動後もすぐに1000μ秒以下に落ちていますね。
 
こんな感じで、温度センサーなし、温度補正マップなし、回転変動だけから適正噴射量を決定するプログラムは
だいたい思ったとおりの動きをするようになりました(^^)
これでオートウォームアップのアルゴリズムは決定としました♪
 
次は、このオートウォームアップのプログラムをXS250用のSP-TDCに移植して
他の車両でも同じ動きをできるか検証していきます。
XS250は2気筒だし、Z750GPのスロットルボディを流用してるんでエリミとは条件が違います。
これで同じ動きができれば、ある程度どの車両に装着しても同じ動きができるんじゃないかと思います。
 
あ、そうそう、言い忘れましたがエリミのキャブはわざと同調がめちゃくちゃな劣悪状態でテストしてますので
アイドリングが高めになってます。
次のXS250も、冬中放置した全くベストではない車体です。
全て最悪な状態でテストしてますので、ご心配なく(笑

オートウォームアップ実験 XS250編

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機能のネーミングについては色々ご意見ありがとうございました♪
一応、オートウォームアップ機能ってことでいきたいと思います。
 
さぁお待ちかねのXS250での実験結果です(^^)b
 
農作業でちらかりっぱなしの作業場でエリミとXSの実験中です。
イメージ 1
 
 
全てワーストケースってことで、エリミもXSも整備なしの汚い状態でやってます。
 
特にXSは、去年、息子2が乗りっぱなしのきったねぇ状態そのまんまです(笑
イメージ 2
 
エリミとXSの違いは、4気筒と2気筒という根本的な違いのほか、スロットルボディの構造も違います。
 
エリミはキャブを改造してメインジェットの位置にインジェクタを挿したもので、
XSはZ750GPのスロットルボディを流用したものです。
インジェクタはエリミは軽自動車のラパンのもの、XSはZ750GP用のものすごーく古いインジェクタです。
 
最初にエリミで動いたオートウォームアッププログラムでXSを動かしてみましたが、NGでした。
車体が違えばそんなもんです。
てことでプログラム改良を重ねまして、どちらでも動くアルゴリズムを作り上げました。
 
まずは前回同様エリミのオートウォームアップです。
回転数と噴射時間のグラフはこんな感じ。
イメージ 3
最終的に噴射時間は640μ秒~800μ秒に落ち着きました。
アイドリング時の適正な噴射時間は750μ秒程度のようですね。
 
では、同じプログラムでXS250の場合です。
同じプログラムといってもピックアップ部が違うのでXS250用のプログラムに同じオートウォームアップ
プログラムを組み込んだものです。
こちらのグラフはこんな感じ。
イメージ 4
アイドリングがとんでもなく高めですが、息子2が乗っていたままです(笑
よほど濃い状態だったため、アイドリングを維持するのにアイドルストップスクリューで上げていたんだと思います。
 
こちらは最終的に285μ秒~325μ秒に落ち着きました。
 
エリミとXSでは落ち着いた噴射時間が全く違うので、オートウォームアッププログラムが
ちゃんと探してることがわかります。
エリミよりXSのほうが450μ秒ほど少なくなってます。
気筒当たりの排気量はエリミが100cc、XSが125ccにもかかわらずXSのほうが少ないのは
インジェクタの違いです。
エリミは車用でXSはバイク用なので、XSのほうが噴射量が多いのと無効噴射時間が短いためです。
今回、無効噴射時間の設定はどちらも初期値の1000μ秒としてあります。
 
動画ではちょっとわかりにくいですが、プログラムを改良した結果、
おれが手動でセッティングするより、SP-TDCのほうが上手にセッティングするようになりました(笑
 
こんな感じで同じプログラム、同じセッティングデータでエリミもXS250もちゃんとアイドリングするように
なりました。
ただ、これは実験なので全く同じセッティングデータで動くか検証していますが、
ウォームアップを完全自動化するつもりはありません。
もちろんそれも出来ると思いますが、それでは何の面白みもないので、あくまでも自分でセッティングする
楽しみは残す方向で考えています。
 
ユーザーさんがインジェクションセッティングするのをアシストする機能として作っています。
確かにインジェクションのセッティングはシビアなので、それをキャブ並みに楽にセッティングできるように
と思っています。
 
実際、同じデータだとXSではかなり濃いめなセッティングで、エンジンが温まりきると始動できなくなりました。
でも、今までと違ってある程度動くので、あ~ 濃いな っていう判断が容易になりました。
完全な自動化よりも、ユーザーのセッティングの余地があるって感じに仕上げたいと思います(^^)
 
これでオートウォームアッププログラムの骨格は決まりました(^^)
あとはオートウォームアップ中にアクセル操作しても問題が出ないこと、
カブリ対策などの実際の場面を想定した細かい調整です。
 
 

SP-TDCトラブル事例

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今日はSP-TDCのトラブル事例の報告と、SP-TDCをお使いのみなさんにお願いです。
ちょっと再現しにくい事例なので、もし同じ症状の方がいらっしゃいましたら
状況を教えて頂きたいと思います。
 
症状は、ツーリング等の出先で一度エンジンを止め、再度かけようとしたときに全くかからず
何度かキーON/OFFを繰り返すと何事もなかったように始動するというものです。
 
この症状はVFR750Rさんからご報告がありまして、ご自身の他複数の方が同じ症状があるとのことです。
ブログを見るとチタンさんとチタンさんのお客さんの3名で同じ症状が出ているようですね。
 
こちらにご報告があったのはVFR750Rさんだけで、詳しい状況はVFR750Rさんからお聞きしたものです。
 
それによると・・・
 
1.症状が出ているときでも、コントローラーの液晶表示は問題なくデモ画面後にVC値の表示がされているので
電源が切れているわけではない。
 
2.出先で頻繁に症状が出て、キーON/OFFを繰り返すと復帰する。
 
3.イグニッションコイル一次側プラス線に12Vではなく5V出力されていることがあった。
症状が出ているときに↑こうなるかは未確認。
 
4.状況からしてプラグに火が飛んでいないと思われる。
 
5.複数の方で同じ症状が出ている。
 
と、いうことです。
お聞きした内容からすると、長時間走行後に起きるのかな!? と思います。
 
直したいところなんですが、残念ながらこちらでは今のところ再現できません。
昨日の記事のようにインジェクションのワーストケーステストや色々な実験をしてるので
1日に何十回と電源ON/OFFを繰り返してますが、今まで一度も再現したことがありません。
また、息子2が去年までの3年間、冬以外は毎日バイトの通勤にXSを使ってまして
ここでも起きたことがありません。
 
ただ、こちらでのテストは電源ON/OFFは多々やりますがほとんどの場合、走行はしていませんし
1回のエンジン稼働時間も長くて30分程度なので状況は違います。
息子2のほうは、バイト先まで片道10キロ程度、2ヶ月に1回くらい帰ってきますがそれは片道60キロ程度で
これもそれほど長時間走行しているわけではないので、ちょっと状況が違いますね。
 
なので、これではSP-TDCに問題がないとは言い切れません。
 
どうもイグニッションコイルに供給する電源に問題があるのではないかということなので
この部分の回路略図を書いてみました。
イメージ 1
ご覧のとおりになってまして、バッテリーからの電源をリレーを介してイグニッションコイルに送っているだけです。
お話によると上図の赤/黒線と車体アース間で5Vだった場合があるとのことです。
このラインからSP-TDC内部回路の電源もとっているので、コントローラーの液晶表示は正常で
イグニッションコイルのプラスだけが5Vなるとは通常は考えられません。
SP-TDC内部は5Vで動いていますが、12Vから5Vを作ってるんでここが5VだとSP-TDC内部は
2V程度になってしまい動作しません。
まぁ通常考えられないことが起こるのがトラブルってもんです。
 
でも、この部分の構成部品があまりにも少なくて全く見当がつきません。
あるのは配線、コネクタ、リレーだけで、このどれかに問題があるんでしょうけど、
イグニッションコイルとSP-TDCの電源は同じライン上なので、SP-TDCは動いていながら
イグニッションコイルの電源だけ切るというのも考えにくいです。
 
ということで、こちらでも引き続き検証していきますが、今のところ全く見当がついていないので
もし同じ症状があるという方がいらっしゃいましたら、情報をお寄せいただきたいと思います。
 
よろしくお願いします。

SP-TDCトラブル事例 仮説

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先日の始動できなくなるトラブル事例について、コメント、また直接のご連絡で
数名の方から情報をお寄せ頂きました。
ありがとうございます(^^)
 
それから現象が出ている3名の方のうち、おふたりには直接お電話で状況をお聞きしました。
 
ということで、だいぶ情報がそろってきました。
 
まず、現象が出ているご本人からの情報ですが、当初、出先で頻繁に症状が出るとのことだったんですが
SP-TDC装着してから2年半のうちに3回程度、1年半のうちに3回、もう一人の方は頻繁にということでした。
 
頻繁というのが感じ方の違いもあるでしょうし、回数の問題じゃないとも思ってますが
多発するということならということで、テスター、オシロでの計測をお願いしたんですけど、
この程度の回数では、計測は難しかったですね。
 
それから、頻繁に発生している方は、現象が出たときのキーON/OFFの仕方が速かったとのことで
そうなるとなかなか復帰せず、OFFから一呼吸おいてONすると復帰するとのことでした。
これもまた有力な情報です。
 
その他、数人から同じ情報を頂いたのは、リチュムイオン系のバッテリーだとSP-TDCを装着していなくても
同じ現象が起きることがあるということでした。
説明は省きますが、確かにリチュムイオン系のバッテリーと通常のバッテリーでは特性が逆な部分があるので
起こり得ることではあると思います。
 
ただ、今回の事例でリチュムイオン系のバッテリーを使っているのはおひとりだけでした。
 
あとは、現象が起きているのはV120で3件、いまのところV140での報告はありません。
 
頂いた情報を総合すると、何か電源廻りのことに起因してSP-TDCのCPUがリセット→フリーズしているのではないかという仮説です。
ただ、この仮説で全ての情報の説明がつくわけではないので、検証が必要です。
 
バイクの電源は電子回路からみれば超劣悪環境なので、そんなことはもちろん想定して設計していますが
想定しきれていない部分があると考えてます。
まだはっきりしたわけではないですが、V120では起きてV140では起きないとすれば
V120、V140で違うところに問題があるということになりますね。
 
違うと言えばV120のCPUは5V動作、V140のCPUは3.3V動作なので電源廻りの回路は確かに
微妙に違ってます。
 
ということなので、大まかには正常な車体にもかかわらずSP-TDCが耐えきれない場合があるということ
だと思います。
 
ただ、現状では全てが仮説なので、これでは思い当たる個所をあてずっぽで直して様子みてくださいって
ことにしかならなず、それでは何のトラブルシュートにもなりません。
本当に仮説どおりのことが起きているのか、なんとか再現してみようと思い見ます。
 
引き続き、何かお気づきの点や、おれのも動かない等の情報がありましたら
ご連絡いただけると助かります。
 

2ストロークマガジン

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5月末発売の2ストロークマガジン Volume10 に記事が掲載されましたO(≧▽≦)O ワーイ♪
 
イメージ 1
 
色んなことやってきましたが、実は表彰とか、雑誌掲載とか、全く縁がない人生でして(笑
これが人生初の雑誌掲載でございます(^^)
 
人生初掲載が なぜかおれは乗っていない2ストってあたりが全くおれらしいというか(^^ゞ
しかも、表紙がNSRなのに書いた記事はRZ(笑
 
実は今年の初めに2ストロークマガジンさんから連絡を頂きまして、2ストの点火について書いてもらえないか
ということでした。
当初は臨時号に掲載ということだったけど、あまりに日がないので5月のVolume10になりました。
 
2ストの点火についてや、SP-TDCについてで、内容は宣伝でもなんでもOKってことでした。
言いたいことはいっぱいあっても、なんでもいいとなると書けないもんですよね。
散々悩んだあげく、ブログで書いたら間違いなく炎上だなと思うような2ストの点火についての持論を
書かせてもらいました。
 
文章はいくらでも修正しますということだったんで、ほんとに普段書けないようなことを
好き放題かかせてもらいました(^^)
 
そしたら・・・
 
イメージ 2
 
まさかのカラー見開き 全文掲載 ( ̄□||||ガーン!!
書いた本人もどこを直されたのかわからないほど、そのまんま掲載されちゃいました(笑
 
あ~、 これで2スト野郎を全員敵にまわしたかもしれませんね(笑
 
雑誌の記事って、インタビューとかされて載るのかなと思ってたんですが、
こんなふうに原稿依頼ってのもあるんですね。
 
そういえば・・・  宣伝するの忘れたかも(^_^;)
 
みなさん買って読んでくださいね。

オートウォームアップ実験 ほぼ完了♪

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昨日の新潟は、早朝が13度、日中の最高気温も18度と急に寒くなりました。
 
オートウォームアップの実験チャンスもこれが最後かなってことでやってきました(^^)
 
今まではそれぞれのプログラム単位での動作検証だったんですが、
実際にV140のプログラムに全て組み込み、アンドロイド側のアプリも変更しての最終実験です。
 
やっぱりキャブ改造のインジェクションと、スロットルボディのインジェクションでは挙動が違うので
最終実験はXSにしました。
 
さぁ~ 動いてくれよ!
イメージ 1
 
う・・・ う・・ ご・・ か・・ ない orz
 
マジかぁ┗( ̄□ ̄||)┛
 
ふと、タブレットのモニター見ると、バッテリー電圧 5.6V で、フリーズ。
って バッテリー死んでました ε=( ̄。 ̄;)フゥ
 
さすがに去年乗ってからノーメンテ放置で酷使しすぎました。
XSもお疲れですね。
セルは廻るものの、クランキング最中の電圧が下がり過ぎました。
タブレットに5.6Vと表示したってことは、5.6Vになるまで頑張って動作して力尽きたってことです。
 
ここまで電圧下がっちゃワーストケースどころか、いくらなんでも仕方ないと思うんですが
それでも動かないのはおかしいだろ  とか言われるでしょうか?(笑
頑張ったほうだと思うんですが(^^)
 
ということで、せっかく寒かったけど昨日は実験できず。
今日やってきたんですけど、ギリギリ20度なかったんでヨシとします。
 
ちょっと暗くて良く見えませんが、タブレットのタコメーター内にAuto Warmupのランプを配置しました♪
ウォームアップが終了すると、ランプが消えて燃調マップでの制御に切り替わります。
 
 
実際のタブレットのスクリーンショットがこんな感じです。
イメージ 2
 
オートウォームアップ中は、こんな感じでタコメーター内に緑色のランプがついて、
画面中央の噴射時間がクルクルかわります。
 
で、オートウォームアップが終了すると通常の表示。
イメージ 3
 
それから、画面中央上の[START LOG]ボタン。
 
今回オートウォームアップの実験データをとるためにログデータをとってやってたんですが、
これだけ複雑なプログラムだと、ユーザーさんに渡してから問題が出ないとも限りません。
もちろんエリミとXSで考えらる実験は全てやりましたが、メーカーさんがやるような実験には到底およびません。
 
そんなことも考え、インジェクションタイプに限り、このログ機能を搭載したままお渡しします。
なんかあったときはログデータ採取にご協力くださいね。
 
ログデータはエクセルで開けるファイルなので、パソコンでみるとこんな感じです。
イメージ 4
とれるデータは、回転数、進角値、噴射時間、バキュームセンサー値です。
 
エクセルの折れ線グラフでピョコっとするとグラフになります。
イメージ 5
 
冷間時始動に関しては、やっとここまできました。
まだもう少しプログラムも整理が必要ですが、あと少しでみなさんにお渡しできます。
 
散々お待たせしていて本当に申し訳なく思ってますが、妥協せず頑張ってますので
どうかご理解ください。
 
ラストスパートです! 頑張るぞっ(^o^)/

人足マンスリー(/・ω・)/

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農家の6月は忙しいっす orz

毎年だけど6月の日曜日は全部 人足で、休みが全くありません( ̄▽ ̄)
今年から農家組合の役員(会計)頼まれちゃったんで、さらに倍って感じです。
休まないと仕事の効率も悪いっすね。

先週の土日は土手の草刈。
イメージ 1
延々と600mくらいです。
草丈は長いのだと背丈以上あるから2m以上。

ほんとに果てしない草刈でした(笑
イメージ 2



そんで、今週は山人足で、山の草刈です。
イメージ 3

山の中に入ると、おれ、どこにいるんだ? ってなります。

こんなつつみっていうため池があったり。
イメージ 4

わかりにくいけど、60cmくらいの鯉がいましたよ。

イメージ 5


倒木だらけだったり
イメージ 6

この巻き付いてるのはなんていうんだ?
イメージ 7



































なんかのテレビでやってたけど、森派の人と海派の人がいるんだそうですね。
おれは間違いなく海派です。
山の中にいると先が見通せなくて息がつまってきます。
森と都会ってにたようなもんだそうで、森派の人は都会にも馴染みやすいんだそうですね。
どうりで、おれは都会にいくと数時間でイヤになってきます(笑

来週もその次も、人足が続くんで休みはありません。
農家って、会社務めの何倍働くんでしょうね。

みんなやらなきゃいけないことなんだけど、こんなことやってては後継者不足になるのも当然ですよね。
普通に働いてる人からすると、ほんとバカバカしいです。
ついつい何のためにこんなことするんだろう?って思っちゃいますね。

とにかく休みが無いのがつらい(>_<)

あ~ バイクで遠くにいきたい。
でもそんなヒマもない(笑

V140インジェクション修正完了(^^)

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あんまり長期間にわたって色々やったんで、何をやったか忘れそうですが(笑
V140インジェクションタイプの修正は、これでいいんじゃないかってとこまで出来ました。
散々お待たせいたしました。
 
あとは車検取るだけだったはずのエリミもだいぶお疲れです。
イメージ 1
 
 
さて、今回の修正の目玉は冷間時の始動性向上でした。
実験当初は真冬の気温0℃~5℃で、え? こんなに動かないのか┗( ̄□ ̄||)┛
と、作った本人がビックリした次第でして(^^ゞ
 
それから実験に実験を重ねて、クランキング時のかかり具合をみてコールドスタートなのか
ホットスタートなのかを判断するコールドスタート制御と、エンジンが暖まるまでのつなぎ制御をする
オートウォームアップ機能を作りました。
 
インジェクションはキャブよりはるかに細かいセッティングが出来るけど、その分すんごくシビアになって
エンジンを始動するだけでも大変です。
SP-TDCは通常のECUよりはずっと簡単なセッティングにしてますが、それでも最初に始動させるのは
大変でした。
 
今回の修正で、初期設定のままや大ざっぱなセッティングでも、とりあえずエンジンは始動するってとこまできました。
これで初期導入は格段に楽になると思います。
 
んでは、オートウォームアップ機能を動画にまとめてみましたんでご覧ください。
オープニングのキャブからの吹き返しは、褒められたもんじゃないけど
なんかカッコ良かったんで撮ってみました(笑
 
最初は今日の初始動でコールドスタートです。
もう気温が高くなってきたんで、オートウォームアップは30秒で終了しました。
これが気温5℃くらいだと2分くらい続きます。
 
その次は、オートウォームアップ中にアクセルをあおったらどうなるか。
今までの実験では、極力アクセルをあおらなくてもかかるように調整してきましたが、
実際の場面を想定して思いっきりあおってみました。
それでもオートウォームアップは正常に機能するのが確認できました。
 
それから暖まってからのホットスタート。
これはオートウォームアップは10秒で終了しました。
 
最後に、オートウォームアップ終了を待たずに発進した場合。
フロントブレーキをかけたまま半クラッチでエンジンに負荷をかけてます。
空ぶかしではオートウォームアップは継続しますが、エンジンに負荷がかかるとオートウォームアップは解除する
ようにしました。
 
あと、動画は撮れませんが、信号待ちや発進時のエンストを想定して、
オートウォームアップ終了後、キーをOFFせずエンストした場合の再始動はオートウォームアップしないように
してあります。
 
それと、セッティングが決まってしまえばそんなことはないんですが、初期設定のときにはどうしても
カブってしまう場合がありました。
なので、クランキング時に設定値以上噴射してもかからない場合、噴射カットするようにしてあります。
これでカブったとしても、そのままクランキングを続ければかかります。
 
色々計測するんで、どうしても走行テストまではできないんですが、停車状態でできる実験は全てやったと思います。
 
 
オートウォームアップ機能はこんな感じです。
ただ、誤解しないでほしいのは、先日HAKUBIさんがコメントしてくれたように
これはあくまでもセッティングを容易にするためのサポート機能です。
 
暖機運転をフルオートにする機能ではないです。
 
これ、言い訳がましいし、また炎上するから言いたくはないんですが・・・
 
どうせフルオートにする技量がないからサポート機能でごまかしてんだろ という人もいるでしょう(笑
そう思う人は買わなくて結構(^^)b
製品の性格が全く違うので、他のECUを買ってください。
 
そもそもキャブのセッティングの楽しさをインジェクションでもできるように、
旧車でもインジェクション化しやすいようにというコンセプトなので、追加の温度センサー無しで
しかもセッティングの楽しみを奪わないように今できるだけのことをしました。
シビアすぎるインジェクションのセッティングを、直観的にセッティングできるようにこだわってプログラミングしました。
 
今のインジェクションを否定してるのではないです。
キャブと同じく素晴らしいものだと思ってます。
でも、コンピューターが全て管理してるから、セッティングの自由度はありません。
かといって全部をセッティングできるようにしたら、難しすぎてとてもキャブのように動かすこともできません。
 
SP-TDCはキャブでもなく、一般のインジェクションでもなく、電子キャブ的なことなので
今回のオートウォームアップのプログラムも、ユーザーがセッティングに専念できるように
わかりきったことや最低限のことだけを制御するように心がけて作りました。
いわばキャブ本体がやってくれていること+αをプラグラムした感じです。
 
 
それから、今回の修正でもうひとつ大きな修正があります。
こちらでテストできないし、画像とかも載せようがないので記事にしてませんが、大気圧補正を追加しました。
 
テストはV120をご使用のKZ1136Jさんがかってでてくれました(^^)
 
KZ1136Jさん、ありがとうございますm(__)m
 
SP-TDCはエンジン負荷を拾うのにバキュームセンサーを使ってるので、標高が高いところで
気圧が下がるとバキュームセンサーの値に反映されます。
なので理論上、気圧が下がればそれだけ噴射量も減る方向にいくので特別大気圧補正はつけていませんでした。
が、やはり理論と実際は違ってて、セッティングを詰めれば詰めるほど標高差による影響が出ました。
設計の考え方が間違っていたようです。
 
ただこれも、大気圧補正マップのようなものはつけたくないので、KZ1136Jさんにご協力頂いて
新しいアルゴリズムでプログラム変更しました。
こちらも追加センサーは付けたく無かったんですが、残念ながらKZ1136Jさんにはバキュームセンサー2個づけで
テストして頂きました。
V120ではこうするしか無かったんですが、V140では追加のセンサーはV140本体内に仕込むことが
出来たので、追加の外付けセンサーは回避できました。
 
こんな感じで、本体内に大気圧センサーを仕込みました。
イメージ 2
大気圧センサーで大気圧を計測して、バキュームセンサー値に補正をかけてます。
これで平地と全く同じ動作をするようにして、今までより正確に気圧が下がった分だけ
噴射量を減らすようにしました。
 
なので、こちらはセッティング項目もマップも全くありません。
標高を気にせずそのままセッティングできるようにしてあります。
もちろん、標高が上がれば空気は薄くなるので平地と全く同じにはなりません。
でもこれで遜色なく走れるはずです。
 
 
それから それから。
 
今回からおだ。さんがブログ再開してますので、そちらもご覧ください(^^)
 
一緒に仕事してるから同じような内容にはなっちゃいますが、おれが製品開発、
おだ。さんがユーザーサポートって感じでやってますので、違った目線で書ければと思ってます。
 

7月最初の日曜日は・・・

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やっぱり農作業DAYでした(・ω・)ノ

いいかげん休まないとおかしくなるぞ、おれ(笑

朝イッパツは農家組合の役員だけの人足。
危険個所にロープ張ってくる仕事です。

危険個所に行く前に、すでに危険な倒木が・・・
イメージ 1




















なにこれ(◎_◎;)
根こそぎってやつですね。
イメージ 2
みんなの話では、もともと田んぼだったところに植えた杉が
冬に雪の重みで倒れたんだそうです。

ってか、これしか根っこが無くて逆によく立ってたなぁって話です(笑

このあと危険個所のロープ張りやったんだけど、画像撮り忘れました(^^ゞ

そんで次は、こしいぶきの穂肥散布です。
最初の田んぼ(開田)は、じじぃとばばぁにやられて散々な状態です。
ばばぁの言い分だと田んぼが平らじゃなかったからこうなったと、ことあるたびに言われてます (`・ω・´)ムカ
高いところに水をかけようとして、水のいれすぎでこうなっちゃいました。
イメージ 3手前のほうが薄毛になっちゃった。
ここの田んぼは水が冷たいから、やりすぎるとこうなっちゃうのに(-_-;)

ばばぁ 「やっぱ田んぼが平らじゃないからこうなるんだ」

うっせぇ ぼけ! 水のやりすぎだ!

違うんですよ。
田んぼはどこも結構平らになってないから、今年は田打ちと代かきのときにかなり苦労して平らにしたんです。
そんでも1年ではなかなか直らないから、まだ若干高低差があります。
全体的には去年よりずいぶん高低差が無くなったから、少し高いところが余計に目立っちゃって
こんなこと言いやがります。

まぁ、手前だけで奥のほうはまだいいから。

そんじゃ、穂肥の量を決めるための生育診断からです。

まず草丈。
イメージ 4


50センチ。
指標値は55~60センチだから、ちょっと短いです。
下の方の葉っぱが黄色くなってますよね。
これが水のやりすぎで、根腐れを起こした証です。

次に葉色。
イメージ 5
葉色板で4.0ってとこでしょうか。
指標値はSPAD値で35~37、この時期の葉色板換算だと4.4~4.7だから、かなり薄いですね。

それから茎数。
指標値520~540本/㎡、うちは60株植だから26~27本/株になります。
これは30本/株だったんで、まぁそこそこですね。

あと一番大事な幼穂長。
穂のあかちゃんの長さです。
これで出穂までの日数がわかります。
幼穂長1mmで出穂前24日です。

イメージ 6白いとこが幼穂で、ビンゴの1mmでした。

てことで、草丈=指標値以下、葉色=指標値以下、茎数=指標値、幼穂長から出穂前24日なので
生育不足です。

さて穂肥の量はどうしようか。
穂肥2回の合計量がチッソ量で2~3kg/10a。
ここの田んぼは10aと5aの2枚です。

穂肥は穂肥32号で、チッソ量14%。

穂肥32号を1袋20kgだと・・・

20kg × 14% ÷ 1.5反 で 10a当りのチッソ量は1.86kg、 1回目はこれで いっか。

と思ってやったんだけど、20kgを1反でまいてしまいました(^^ゞ
ま、いっか。

0.5反のほうはそれなりに生育状況は良かったから、少な目で5.5kg。
チッソ量で1.54kg/10a

もうひとつの田んぼ(割り目)

草丈60センチ。
イメージ 7



葉色4.8くらい。
イメージ 8
幼穂長5mmで出穂前18日。
イメージ 9
茎数はなんと50本(◎_◎;)

こっちは打って変わって生育過多で穂肥1回目の時期も遅くなっちゃってます。
これもばばぁの仕業で、野菜クズを田んぼ全面にまいてたから有機肥料満タンだったためです。

これは生育を抑えなきゃいけないから、1.5反に14.5kgの穂肥にしときます。
チッソ量だと1.35kgです。

あと、なんでなのか、通称バカ苗、男苗っていうビョンビョンと伸びてるのがちらほら。
イメージ 10
JAの種籾使ってんのに、なんでこうなったんだろう??


農作業はまだありますよ。
今度はうちのスーパーカーで出動です。
イメージ 11イメージ 12畑をトラクターで耕します。
って、耕すより畑まで移動するほうが時間かかります(笑

3年目なんでだいぶ慣れました(^^)
イメージ 13トラクター作業は楽しいから まぁいいんだけど。

さて、今日もいっぱい働きました。
ドラゴンボール見たかったなぁ(´・ω・`)


フライス盤のベルトドライブ化

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今日は道具の整備っていうかグレードアップです(^^)

フライス盤なんだけど、うちのはXJ9512っていう中華フライスです。
イメージ 1
これ、ギア駆動だからすんげぇやかましいし、ギヤが樹脂だからすぐ割れちゃうんだそうです。
なのでネット上では定番のベルトドライブにしてみます。

自分でやろうかとも思ったけど、そんなに手間もかけてられないのでキットを買ってみました。
ヤフオクに出てた「小型フライス盤 ベルト駆動キット」ってやつです。
イメージ 2
なんだけど・・・

これ、すっげぇイイです(^^)
部品構成もマニュアルも、 ん~ なんていうか・・・ すっごくちょうど良いっていうか(笑
とにかく気持ちいいんです♪

これなんかいいですね。
イメージ 3もともと付いてたのか、出品者さんの心遣いなのか、わかりませんが
ベルトは消耗品だからメーカーとか型番がわかるとうれしいですよね。
しかもシールになってるから、どっかに張っておけるし♪

こういうのであんまりお客の立場になることないし、こんな嬉しい買い物は滅多にありません。

制作側として見習いたいですね・・・  と言いたいところですが・・・
残念ながら見習うところはひとつもありません。
かといって、間違わないでほしいんですが、出品者さんにケチをつけたいんじゃないんです。

見習うところがないというのは、もしおれがこのクォリティで販売したら
ボロクソ言われるだろうなってところが多々あるからです。

これは、いくら言っても近くで見てる人にしかわからないんですが、おれの場合、
そこを文句言われる(◎_◎;)??? ってことがすんごく多くて。
なぜかおれがやると要求が数段厳しくなるんですね。
不思議な話です。

なので制作側としては見習うわけにはいかないんだけど、
でも、客として本当に良い買い物ができたと言いたいのです(^^)

値段、対応、部品やマニュアルの決めどころ、全てにおいてちょうど良い
笑っちゃうような気持ちよさがある仕事です。
もっと良いクオリティでとか、もっと安くとか、いくらでも出来ると思うけど
このちょうど良さってなかなかないです。

まずはマニュアルのとおりにフライス盤のヘッドを分解します。
イメージ 4
カバーを取ってモーターを台座ごと外します。
分解方法も必要にして十分な感じで書いてありました♪

次は問題の中間ギアを撤去します。
イメージ 5

真ん中の黒い樹脂のギアですね。
ヘッドを外して中を見ると、Hign Low の切り替えギアがあります。
イメージ 6
これが全部いらないわけですね。
マニュアルには軸だけ抜き取ってギアは中に残しておいてもいいとありました。
出品者さんはそうしているそうです。
気になるようならヘッドを外して取り出してくださいと(笑
気になるのでやらせて頂きます(^^)

軸は下側のクリップを外して叩けば抜けました。
これだけならヘッドを外さなくてもいいですね。
イメージ 7


んで摘出したパーツがこちら。
イメージ 8




あとはマニュアル通りに組み付けるだけです。
イメージ 9イメージ 10イメージ 11一見、面取りもされてなくて大雑把に加工してんのかなと思うけど
決めどころはしっかり決めてあってJAPANクオリティですね。
組み立てる時に、本当にピタッ、ピタッ、とはまっていきます。

ベルトの型番シールも張りました♪
イメージ 12モーターに貼っちゃったけど、モーターって熱くなるんだった(^^ゞ
後でモーターの台座に貼りなおしました(笑

さて試運転♪

予想どおりの静寂性♪ モーターの音しかしません(^^)
普通はこの静かさにビックリのところなんでしょうけど、ビックリだったのはこのキットの気持ちよさでした(^^)

パーツを並べて  (*´▽`*)ウヒヒ

マニュアル読んで (*´▽`*)ウヒヒ

組み立ててる最中も (*´▽`*)ウヒヒ

この気持ち良さは本当に嬉しいです♪

クオリティ的なことには、くっだらないケチつける人はいっぱいいるんだろうなとは思うけど
この気持ち良さを絶賛できないなんて可哀想なヤツだなって思います( ̄▽ ̄)

おれは、これぞJAPANクオリティだ! と思います(^^)
日本のモノづくりはこうあるべきですよね(^^)b

出品者さん、楽しい品物をありがとうございました♪

あっちぇ!

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今日は暑かった(^_^;)

このクソ暑い中、朝4:30から草刈でした。
イメージ 1
あまりにもあっついから、12:00~15:00は避難して昼寝してました(^^)
イメージ 2

画像だけならのどかな風景って感じですね。

でも、そんなにあまくないですよ(=゚ω゚)ノ
結構、過酷な労働です(笑

まぁね、そういうと大抵 普段エアコン効いた涼しいところでデスクワークだから
たまに肉体労働するからだよ なんて言われるんですけどね(笑

でもね、その言葉はもうおれには通用しない (-_-)/~~~ピシー!ピシー!
地域の昔から農家やってるみんなにも 「おまえ、すっかり百姓になったなぁ」って言われてますんで(^^)

そんなおれに言わせれば、体使うのと、頭使うのでは圧倒的に頭使ったほうがヘビーです!
決まった計算したり、いつもどおりのプログラム作ったり ← こういうのはそうでもないです。
頭使ってるようで意外と使ってないんですね。

どうやったらうまくいくか真剣に考えたり、真剣に人の話をきいたり とか、そういうのが頭使います。
実際、田んぼ仕事するより普段の仕事してるほうが圧倒的に腹減ります(笑


な~んて、また文句言ってますね、おれ(笑

草刈してても頭はお留守なんで、つい、あの時あんなこと言われたとか、こんなこと言われたとか
イヤなことばっかり頭に浮かんできます。
こんなにのどかな環境の中で仕事してるのに、こんなこと考えるなんて、やっぱまだまいってますね。

体が疲れたのは寝れば数日でなおるけど、頭がオーバーヒートしたのはいくら寝てもなおらないです。
好きなことやって気分転換が一番いいのはわかってるんだけど、悪化するとその好きなことにも
気が向かなくなっちゃいますね。

そんなこと思っては いかん いかん、草刈だ!
イメージ 3
まぁ、はてしないわけです(笑

新潟も北海道ほどではないけど、なんとなく地平線が見えるようなとこなので(^^)


最近、本当になにやってても、こんなことやったら どうせこんなこと言われんだろとか、
ブログ書いてても一字一句、あ~ これにはこんなこと書かれんだろうなとか思っちゃって、
卑屈な考えがどうにも抜けません。
特にちょっといいことあったりすると、そのあとはボロクソなんだろうなって思うし、実際そうなっちゃうし。


こんな調子で、仕事に向かってはいつの間にか頭の中はイヤなことでいっぱいになり
また仕事に向かう。
そんな毎日です。

っま、頑張るけどさ。

こしひかり穂肥1回目 & こしいぶき穂肥2回目

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一番神経を使う穂肥の時期になりました。

まずはこしいぶきの穂肥2回目です。
こしいぶきはそれほど気をつかわなくてもいいからいいんですが、
1回目の穂肥が計算したわりに動噴でまくときの加減まちがっちゃって(^^ゞ

しかもいろいろと忙しくて2回目の穂肥時期が5日くらい遅れてしまった。
てことで、ようやく昨日19日にやってきました。
若干生育過多な上に、1回目を失敗して多めにまいちゃったんで、2回目はチッソ量0.9kg/反でいってみました。

結構ガッツリな株になってます。
イメージ 4

草丈は69~72cm、幼穂は既に10cmくらい。
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あと4~5日で出穂って感じです。
籾数はいい感じですね。

さて問題はこしひかりです。
ここからが収量にも食味にも影響するとこだから、すんげぇ気つかいます。

穂肥量を決めるために、昨日全部の田んぼの診断してきました。
こしひかりは全部で5カ所です。

山城の田んぼ。

草丈73cm。
イメージ 6

葉色こんくらい。
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幼穂8mm。
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助渕大。
草丈68cm。
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葉色こんくらい。
イメージ 10

幼穂8mm。
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助渕小。
草丈70cm。
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葉色こんくらい。
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幼穂8mm。
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堤大。
草丈68cm。
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葉色こんくらい。
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幼穂8mm。
イメージ 17

堤小。
草丈67cm。
イメージ 18

葉色こんくらい。
イメージ 19
幼穂13mm。
イメージ 20あれ? ここだけ幼穂長が長いな。

指標値は草丈75cm以下、茎数420本/㎡以下、葉色SPAD32以下(葉色板単葉4以下)なので
堤の1カ所を除いて全て揃えることができましたね。
農業3年目にして、ようやく思ったようにコントロールできるようになってきました。

わりと指標値以内に収まってるし、茎も図太く短いから思う存分穂肥を入れたいとこですが、
これが難しいんですよね。
あまり入れすぎるとモロ味に影響しちゃうし、今後の天気にもよりますし。

ど~ すっかなぁ~ ( ̄▽ ̄)

春の田打ち前に元肥っていう肥料を入れるんですが、去年の実績をふまえて田んぼごとに加減して
若干少な目にしました。
それから、岩船産コシヒカリは化学肥料3割減という規格があるんで、有機肥料の堆肥を入れて
化学肥料を減らす指導になってます。

元肥を減らしたのにこの生育状況ということは、堆肥がけっこう効いていると思われますね。
化学肥料は即効性、有機肥料はゆっくりあとから効くということです。

てことは、田んぼには有機肥料分がわりと入ってると予想されます。
となると、後半肥料切れを起こす確率は少ないとみるか。

穂肥1回目は特に籾数に影響するんだそうで、そうなると去年の収量はそれなりにあったので
少し控えたほうが食味は良くなりますね。

今後1週間の日照量も少ないようなので、ここは控えめのチッソ量0.8kg/反基準でいってみようかな。

チッソ量は0.1kgちがっても影響があるんですよ。
でもね、チッソ量0.1kgっていうと穂肥の量では0.714kg、714gになります。
両手に山盛りいっぱいって感じの量です。

田んぼ1反は300坪なんで、300坪の面積にたった714gの肥料を均等にまくって
それなりに技量がいります(笑

エンジン付きの動噴でまくんですけど、これがなかなか難しい(>_<)

では、頑張っていってみますか(^^)
イメージ 1

うっわぁ さっきまで雨降ってたのに、あっちぃ(-_-;)
イメージ 2

この暑さの中、動噴+穂肥で30キロくらいをかついで歩くのはしんどい orz

たんぼ2枚やっただけで み・・ み・・ みず みずくれ (汗

意識がもうろうとしてきます orz

あ~ やっちゃった( ̄▽ ̄)
イメージ 3

軽トラに穂肥やったら育つでしょうか(-_-)??

フラフラしながらも、なんとかこしひかりの穂肥1回目は完了です(^^)

なんてこった・・・┗( ̄□ ̄||)┛

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え~っと、チタンさんからのご依頼で、V140のパネル交換でございます。
 
イメージ 1なんでも、ガソリンがかかっちゃってサイドパネルがデロデロに溶けちゃったそうで。
 
反対側も。
イメージ 2
 
あちゃ~(>_<) ひどいですね。
 
バイクパーツなのにガソリンに溶ける材質使うってありえねぇし って、怒ってんだろうな [壁]-;)コワイヨー
まぁ、ごもっともです orz
 
ガソリンがかかったってことなので、内部も点検しました。
イメージ 3内部にもガソリンが侵入した形跡はあるけど、基板は無事のようです。
 
でもサイドパネルは・・・
イメージ 4
こりゃまずいですね。
おっしゃる通りで、これは改善項目ですね(>_<)
 
基板のほうは念のため洗浄してコーティングし直します。
イメージ 5
 
こんなにジャブジャブに洗っちゃって大丈夫なのかと毎度心配になりますが、大丈夫です(^^)b
電子パーツにぶっかけてもOKな洗浄剤ですので。
 
きれいに洗ったあと、防湿コーティングをやりなおしました。
 
で、問題のサイドパネルですが、このケースのバリエーションで確かアルミのサイドパネルがありました。
普段はパネルの穴加工はケースメーカーにお願いしてるんですが、今回1個だけなので
生パネルにうちで穴開け加工です。
イメージ 6
うちのちゃんちきなフライスでは、加工がすんげぇ大変でとても量産できるレベルじゃないですね(^_^;)
かといって外注に出しちゃったら、サイドパネルがアルミになっただけでずいぶん値段が上がっちゃいます。
生産コストの問題でABS樹脂にしてたんですが、なんか考えないといけませんね。
 
てことで、組立♪
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組立・・・
 
えっ( ・・)??
 
なんで基板がはみ出る?
 
イメージ 8
 
 
まさか(滝汗
 
いつものケースと、サイドがアルミのケースの仕様見直したら・・・
内寸で7mm、外径で8mmサイズが違ってる orz
 
うっわぁー 見落としたぁ~~ ( ̄□||||ガーン!!
 
ということで、チタンさんごめんなさい・・・
もとどおりのABS樹脂パネルで直させていただきました m(__)m
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なので、ガソリンがかからないように なんとかひとつ お願いいたしますです orz
 
ばっかじゃねぇの! おれ!
 
ちゃんと確認しろよな!!!   はぃ m(__)m

SP-TDC電源不良の原因

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以前記事にした出先でSP-TDCが急に動作しなくなるという事例ですが、
ひとつの原因がわかりましたので報告いたします。
 
今回、現象が起きている3名の方のうちおひとりがはっきりした現象が再現できたということで
SP-TDC本体とハーネスをお送り頂いて検証・修理しました。
 
なお、そのオーナーさんには記事を書くことは了解頂いています。
 
さて今回、再現できたはっきりした現象というのは、出先ではなくエンジンをかけようとしたときに
かからず、その際SP-TDCのコントローラーの液晶は消灯、イグニッションコイルへの電源線にも12Vは
きていないということです。
 
ようは、現象が起きた時にはSP-TDCは全く動作していないということです。
その後、一切の操作をせずそのまま放置したらSP-TDCの電源が入り普通にエンジンがかかったとのことです。
 
ということで、本体&ハーネスを送って頂きました。
イメージ 1
 
当初聞いていた内容とは若干現象が違うので、なんかイヤな予感がします(^_^;)
 
液晶の電源も入っていない、イグニッションコイルにも12Vが供給されていない、となると
先回の記事のように、SP-TDCの内部部品として関係があるのはリレーと基板パターンのみです。
正直、それは非常に考えにくいですが、お客さんにSP-TDC本体しか考えられないと言われた以上は
疑う余地もありません。
 
ただ、こちらの責任問題だけ考えれば言われたとおりにリレーだけ交換してあとはしらないとなるわけですが
そんなことをしてもこっちに責任がないと言うだけで、直らなければそんなことはなんの意味もないです。
 
当然お客さんは嫌がりますが、無理をいってハーネスも送っていただきました。
 
まずは問題のリレーがこちら。
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外観上は特に問題はみられませんし、裏面の基板パターンにも何ら損傷はみられません。
 
基板から外しテスター等で検査しましたが、これも異常はみられません。
イメージ 3
ただ、原因があるとすればここしかないのでリレーは予防交換します。
 
はぁ~ orz 
これはどうやらイヤな予感的中のようですね orz
 
ハーネスかぁ。
 
まず、メインキーに連動する白線です。
イメージ 4
 
うっ、これは・・・(^_^;)
 
動画に撮ってみたので、よくみてみてください。
ピーっという音は導通してるときのテスターの音です。
線を引っ張ったりグニュグニュしたりするときより、不意になんもしてないと思えるときのほうが
音が途切れます。
このあと、あっさり抜けてしまいました。
イメージ 6
 
イモハンダとは、こういうものです。
キーオンするとこの白線に12Vが流れ、リレーが駆動されSP-TDCに電源が入ります。
それと同時にイグニッションコイルにも12Vを供給します。
 
白線がこの状態だと、まさに今回の現象になります。
 
ご覧のようにはっきりと線を抜き差しするときは意外と接触は切れませんが、
え? 今どっか動かした? ってときに接触がきれます。
 
これが実際のバイクでは、車体を揺さぶったりしてもなんともなくて、逆に何もしてないときに切れるとなるわけです。
本当に微妙な接触だから、温度変化とか全然関係ないところを動かしたときとかによく切れるんです。
だから、すんごく再現性のない不可解な現象になります。
 
他にも何カ所か接触はしてるもののハンダが乗っていないところがあったので
お客さんの了解をもらって、ハーネスは作り直させてもらいました。
イメージ 5全体にはとても丁寧に作ってあるハーネスなので、出来る限り同じになるように作りました。
 
これでもう安心して乗れる状態になると思いますし、万が一また同じ現象が出ても
今度は本体、ハーネスとも全てこちらで制作したものなので全てこちらの責任です。
 
 
さて・・・
 
ハーネスに原因があるというのは実は一番多いトラブルです。
 
てことで、ちょっと実験してみました。
 
意図的にイモハンダにするのも難しいものがありますが、なんとかやってみました。
イメージ 7
わかります?! 上がイモで、下がちゃんとくっついてるハンダです。
 
意図的にイモにするのは難しくても、イモは不意にやってきます。
お客さんにしてみればハンダ付けなんてそうそうやるもんじゃないから、慣れなくてよくこうなります。
 
また、うちら業者は何千回、何万回とハンダ付けするから慣れちゃってたまにイモになります。
 
ようするに素人であれプロであれ、誰がやってもイモはイモです。
 
動画も撮ってみました。
こんなふうにイモハンダは配線にはからんでないのでアッサリ抜けますし、
ちゃんとついたハンダはそこから抜けることはなく、配線がぶっちぎれます。
 
抜けてくれればハッキリしていいんですが、イモがまずいのは今回みたいに微妙な接触になることです。
イモハンダは最初は接触してても時間が経過すれば必ずこうなります。
 
結線の仕方は色々ありますし、みなさんそれぞれこうでなければという方法があると思います。
でも、どの方法をとっても線を繋ぐ以上は完璧な方法なんて無いんです。
 
問題なのは、こうやったから大丈夫なんだっていう過信です。
この方法だから大丈夫じゃなくて、繋がってるか確認したから大丈夫です。
大事なのは過信しないことと確認です。
これは配線に限らず車の運転だってなんだって同じことですよね。
「だろう運転」じゃなく「かもしれない運転」ってやつです。
 
 
それからもうひとつ。
 
ハーネスに原因があったとは言ってますが、お客さんに原因があったとは一言もいってませんし
思ってもいません。
 
どっちが悪かったかなんてくだらない、悪いところはどこなのかが大事なんです。
 
バイク動かなきゃなんにもならないですよね。
そのためには原因はどこにあるのか追求しなきゃなんないんであって、誰が悪いかじゃないです。
 
もう待たせちゃってんのはこっちだから言えたもんじゃないですが、
誰が悪いかなんていってると時間ばっかりかかっちゃってみんなに迷惑かけてしまうんです。
 
もっと仲良くしてスムーズに原因を究明して楽しくバイクを動かすって出来ないもんでしょうかね。
 
だからお客さんのバッシングや、客のせいにしてんじゃねぇよっていうバッシング、
そういうくだらないことは絶対にしないでください。
 
ってことで、配線トラブルとはこういうもんですっていうお話でした。
 
最後は大きなグチになってしまいましたすみません(^^ゞ

こしいぶき出穂

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今朝、田んぼの草刈りにいったら、早稲のこしいぶきの穂が出てました。
 
イメージ 1
 
平年より3日ほど早いそうです。
 
JAの出穂予想日とはピッタリでした。
田んぼ全体にわりと揃ってて、いい感じです。
 
籾数もばっちり。
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この田んぼだけちょっと遅いかな。
イメージ 3
 
3年目にして、だいぶ思ったようにできるようになりました(^^)v
 
穂が出てしまえば少し気が楽になりますね。
 
こしひかりのほうは明日くらいに2回目の穂肥で、出穂は8月8日頃の予想だそうです。
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