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Channel: 紙ヒコーキ。
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NS400R用SP-TDC 開発完了(≧▽≦)

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大変長らくお待たせいたしましたが、NS400R用SP-TDCの開発が全て完了しました\(^o^)/

正式名称 SP-TDC V180 2STROKE NS400R用 です!

最後まで残ったのがバキュームセンサーのプログラム調整でした。
今までのままでもよかったんですが、2STROKE専用をうたうからにはどうしてももっと詰めたかったんです(^^)

しかし外は雪。

イメージ 1

でも暖冬だからたまには晴れて道路も乾くときがあるんで、少ない晴れ間に走行テストを繰り返しました。

何を詰めたかったかというと、2stは4stと違って吸気量そのものが回転数によって大幅にちがいます。
4stには吸排気バルブがあるので、1爆発あたりの最大吸気量は決まっています。
吸排気効率によっても増減はしますが、2stに比べれば微々たるもんです。

一方2stはシリンダーが穴だらけなので、ピストンのポンピングだけで吸気できる量は排気量には遠く及びません。
空気慣性とチャンバーの効果が加わって初めてまともに吸気できるわけです。

この大幅に増減する吸気量を、なんとか正確に捉えられないかということに頭をひねりました。

走行中のバキュームセンサーの値をオシロで計測して悩むこと数十回(笑
やっと、お!? これいけるんじゃね!? っていうのを発見しました(^^)

その結果、こんな機能を追加しました。

イメージ 2

吸気マップです。

これは走行中のログデータから、回転数毎の最大吸気量を計算するというものです。
青の点々がログデータから計算した値で、白のグラフが吸気マップです。

ログデータを読み込めば勝手に吸気マップを計算してくれるというスグレモノです(笑

ただAI搭載ではないので、ビシッと一発でマップを作るとまではいかないので、手動で微調整できるようにしました。

その結果、このNS400Rでは4000rpmと7000rpm付近に吸えていないポイントがあることがわかりました。
4000rpmは点火タイミングがあっていない、7000rpmはATACの作動ポイントがあっていないためと推測できます。

この吸気マップは、チャンバーを変えたり、キャブのセッティングを変えても変化すると思うので
かなりセッティングの役に立つのではないかと思います。

ということで、4000rpm付近を進角させた点火マップで試走してみました。

イメージ 3

ノーマルは↓こんなマップでした。

イメージ 4

2Dではありますが、ノーマルと違って滑らかなカーブのマップです。
これぞデジタル進角のなせる技ですね(笑

色んな走行シーンを撮ってみましたので、音と右側のメーターがシンクロしてるあたりをご覧ください。


このNS400Rはエアクリ無しの直キャブなので、多少針が暴れますが、乗ってるときの感覚では十分スロットル操作とシンクロしてます。

また、動画の最後のほうは6速2500rpmからガバ開けしての加速です。
こんな低い回転からでもスムーズに伸びていくので、街乗りしてるぶんには6速のままで走れました。

おまけで、精一杯のフル加速です。
精一杯なのはおれのほうで、NS400Rが精一杯なのではありません(笑
1速でも2速でもフロントがポンポン浮くくらいの加速です。


壊すと悪いのでレブリミットを10,000rpmにしてあります。
一気に加速して10,000rpmでガツンととまるので、レブリミット外せばどこまで回るんでしょう。

低中回転は点火セッティングでかなりスムーズでトルクも太くなってて、とても乗りやすくなりました。
高回転のセッティングは・・・ こちらではとても無理ですので、オーナーさんにお任せします(^^)

ということで、開発は全て完了となります。
なかなかの自信作となりましたので、お楽しみ頂けるものになったと思います(^^)

あとはマニュアル等を整備して、近日中に販売開始いたしますので、今しばらくお待ちください。

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